平成22年度「スラブ・ユーラシア地域(旧ソ連・東欧)を中心とした総合的研究」に関する公募


概要:

スラブ研究センターは平成22年度からの共同研究・共同利用拠点の本格的な立ち上げに向けて、これにかかわる公募を実施します。本 事業の目的は、「スラブ・ユーラシア地域研究」に関する諸分野における共同研究及び共同利用をさらに発展させるため、国公私立大学等に所属する研究者に呼 びかけ、広い分野からの参加による研究の向上・発展を目指すものです。

公募するのは、(1) 「プロジェクト型」の共同研究、(2) 「共同利用型」の個人による研究、の2 種類です。プロジェクト型の研究とは、スラブ・ユーラシア地域に関する特定の研究課題実施のための組織(個人・団体)の活動全般を含むものであり、共同利 用型の研究とは、本センターの施設・所蔵資料等を利用して実施する研究活動のみを対象としたものです。いずれも、学外委員が過半数を占める審査委員会によ る審議を通じて決定します。

平成22年度 「スラブ・ユーラシア地域(旧ソ連・東欧)を中心とした総合的研究」
共同利用の公募事業 採択者リスト

プロ ジェクト型

申 請者氏名
所属機関・職
研究課題名
1
今西一
小樽商科大学商学部経済学科 教授
近現代サハリン・樺太における境界変動と跨境的人流・物流に関する研究: ロシア極東・北東アジア地域における相互理解に資する歴史記述を求めて
2
小森宏美
京都大学地域研究統合情報センター 准教授
ロシア・東欧地域における領域性認識と歴史表象の関係
3
下斗米伸夫
法政大学法学部 教授
古儀式派から見たロシア・ソ連史
4
仙石学
西南学院大学法学部 教授
ポスト社会主義国における選挙データの体系的整理(継続)
5
溝端佐登史
京都大学経済研究所 教授
ロシア多国籍企業の経営戦略に関する実証研究
共同 利用型
1
伊藤美和子
大阪大学・神戸大学・佛教大学・園田学園女子大学
非常勤講師
ヴィゴツキーによるポテブニャの批判と受容
2
江村公
京都造形芸術大学 非常勤講師
科学と芸術の協同: 20世紀初頭ロシア芸術と身体・感性のテクノロジーに関する歴史的考察
3
大山麻稀子
横浜国立大学 非常勤講師
19世紀後半から20世紀初頭のロシア・インテリゲンチアの文学的思想的系譜: ナロードニキとドストエフスキー
4
小椋彩
川村学園女子大学 非常勤講師
戦間期ポーランドの亡命ロシア文学
5
カレイラ松崎順子
東京未来大学 専任講師
CEFR導入以降のハンガリーの外国語教育
6
酒井英子
石川県立看護大学 非常勤講師
クシュニェルにおけるチュッチェフの詩の間テクスト的展開
7
塩谷哲史
筑波大学大学院人文社会科学研究科 準研究員
アムダリヤ水利権問題をめぐる帝政末期ロシア=ヒヴァ・ハン国間関係の研究
8
日臺健雄
一橋大学経済研究所 研究機関研究員
世界金融危機下のロシア自動車産業:政府による支援策と外資の動向
9
平野恵美子
早稲田大学演劇博物館演劇研究センター 
グローバルCOE特別研究員
19世紀末から20世紀初頭の帝室劇場のバレエ・オペラ研究
10
毛利公美
東京大学大学院人文社会系研究科文学部現代文芸論 助教
亡命の詩学―ロシア第一次亡命文学再検討の試みに向けて

(1) 「プロジェクト型」の共同研究

対象:

スラブ・ユーラシア地域研究の枠内に入るすべての研究。
とくに将来先駆的な研究に発展する可能性をもつもの、あるいは従来の研究アプローチで十分にカバーできなかったものなどが期待される。基本的に人文・社会 にかかわるテーマを対象とするが、人文・社会と融合した理系の研究者による申請を妨げない。

応募資格:

科研費への申請資格を有する研究者。個人か複数かは問わない。なお、大学院後期博士課程在学中の者は、計画の構成員にはなれるが、 申請者にはなれない。

件数:

3件程度の採用を予定。

研究期間:

平成22年4月末より平成23年3月31日まで。

研究費の使途と支給額:

1研究テーマにつき、60万円まで。研究費の使途は、主として国内・海外旅費、会議費とする。 他の使途で応募される場合は、あらかじめ相談のこと。

申請書の送付と締めきり:

申請は、当センターのホームページ(http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/)からダウンロードした申請書(プ ロ ジェクト型)(WORD 形式)による。
*経費申請の頁の書き込み事例:こちらの様式を参照のこと。(PDF形式)
送付先のアドレスは以下の通り。
src@slav.hokudai.ac.jp
申請書提出の締めきりは、平成21 年12月10日(木)とする(必着)。
質問などは、上記アドレスまで(担当:大須賀みか)。

審査の基準:

  • テーマと計画の適合性
  • 期間内に求められる研究成果をあげる可能性
  • 研究の独創性・先駆性
  • 研究内容の学際性と研究計画の国際性
  • 選考結果の通知:

    平成22年1月初旬を予定。

    成果報告など:

    研究期間内にスラブ研究センター関連企画(シンポジウム、セミナーなど)のなかで報告のうえ、一定のまとまった研究成果報告書など を提出すること。また、研究の成果を学術論文として発表する場合は、論文中に本事業を利用したセンターでの研究活動によるものであることを明記し、別刷 り、またはコピー1部をスラブ研究センター宛に送付すること。

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    (2) 「共同利用型」の個人による研究

    対象:

    「スラブ・ユーラシア地域研究」の枠内に入る研究で、特に、スラブ研究センターの所蔵する資料の活用を計画に含むもの。

    応募資格:

    原則として、科研費への申請資格を有する研究者。但し、一定の研究業績を有すれば、科研費の申請番号をもたない研究者の応募を妨げ ない。

    件数:

    10件程度 (申請状況により採択件数の増減の可能性がある)。

    研究期間:

    平成22年4月末より平成23年3月31日まで。

    研究費の使途と支給額:

    研究費の費目は、原則として国内旅費のみ。 用務先は、北海道大学スラブ研究センターに限り、旅費申請は1研究課題につき合計2回を上限とする。旅費として支給されるのは、往復の交通運賃(実費)と 1回の旅行につき1万円の滞在費のみ。 但し、総支給額の限度内であれば、パック料金(宿泊費込みのもの)の利用も可能。

    共同利用に供される施設等:

    本事業を利用してスラブ研究センターに研究滞在する場合、北海道大学所蔵の図書資料を利用することが出来る。また、共同利用のため の研究室や複写機など、センターに付属する設備を、滞在期間中に一定の範囲内で利用することが可能。

    申請書の送付と締めきり:

    申請は、当センターのホームページ(http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/)からダウンロードした申請書(共同利 用型)(WORD 形式)に よる。
    送付先のアドレスは以下の通り。
    src@slav.hokudai.ac.jp
    申請書提出の締めきりは、平成21 年12月10日(木)とする(必着)。
    質問などは、上記アドレスまで(担当:大須賀みか)。

    選考結果の通知:

    平成22年1月初旬を予定。

    成果報告など:

    研究の内容・成果などについての短い報告(1,000字程度)を、研究期間終了後、1ヶ月以内に提出すること。この報告は、セン ターのウェブサイトを通じて公開される。また、研究の成果を学術論文として発表する場合は、論文中に本事業を利用したセンターでの研究活動によるものであ ることを明記し、別刷り、またはコピー1部をスラブ研究センター宛に送付すること。

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    これまでの公募採択者一覧

    プロ ジェクト型

    申請者氏名
    所属
    研究課題名
    1
    大島 一
    独立行政法人国立国語研究所研究開発部門、研究補佐員
    オーストリア・ブルゲンラント州 におけるハンガリー人マイノリティ の言語的・社会的調査
    2
    小澤 実(構成員4名)
    名古屋大学大学院文学研究科、グローバルCOE研究員
    ロシア隣接地域との交流から見た中 世北西ユーラシア歴史空間の再構築
    3
    篠原 琢 (構成員2名)
    東京外国語大学大学院総合国際学研究院・教授
    境界地域における記憶と忘却の複合的・対抗的構造の分析:中央ヨーロッパの第二次世界大戦
    4
    仙石 学(構成員4名)
    西南学院大学法学部教授
    ポスト社会主義国における選挙データの体系的整理
    共同 利用型
    1
    佐々木路子
    ユーラシア研究会・日本国際地図学会・カムチャツカ研究会会員
    レーメゾフ『シベリア地図帳』の 歴史地理学的研究
    2
    ブフ アレクサンダー
    筑波大学大学院人文社会科学研究科
    ロシアのナショナル・アイデンティ ティと露日関係

    3
    井竿 富雄
    山口県立大学国際文化学部国際文化学科准教授
    シベリア出兵収拾期の日本の諸政策: 保障占領と「救恤」
    4
    井上 暁子
    日本学術振興会特別研究員
    ドイツ・ポーランド国境地帯の文 学:パヴェウ・ヒュレ『ヴァイゼル・ ダヴィデク』
    5
    グレチュコ ヴァレリー
    神戸大学国際文化学部(非常勤講師)
    文化記号論の基本的カテゴリーと しての<境界・中心・周縁>
    6
    中村 友一
    中部大学国際関係学部非常勤講師
    麻薬取引と紛争の現状:アフ ガニスタンと中央アジアを対象に
    7
    福間 加容
    千葉大学文学部非常勤講師
    ロシア象徴主義美術からアヴァン ギャルドへ―普遍的芸術創造のため の美学
    8
    森下 嘉之
    東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻・博士課程
    帝政期から戦間期における チェコスロヴァキア都市社会の変容 過程
    9
    横田 慎介
    鰍艪゚み
    太平洋戦争中の日ソ関係:重光外 相とマリク駐日大使の視点から


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