アムール・オホーツクコンソーシアムの国際ワークショップ開かれる


 北海道大学のサステナビリティ・ウィークに合わせて,「2011年アムール・オホーツ クコンソーシアム第2回会合に向けた国際ワークショップ」が11月1~2日にスラブ研究センターで開催されました。このアムール・オホーツクコンソーシア ムは,アムール川とオホーツク海を1つのエコシステムと捉えて,その環境保全と持続可能な利用を研究するための多国間研究者ネットワークであり,昨年の 11月に発足しました。今年のワークショップは,来年開かれる第2回会合の準備のための会議と位置付けられました。主催は,北大の低温科学研究所,スラブ 研究センター,北見工業大学未利用エネルギー研究センター,共催は,人間文化研究機構総合地球環境学研究所,北大GCOEプログラム「境界研究の拠点形 成:スラブ・ユーラシアと世界」,国土交通省北海道開発局でした。

1日目の一般向けの公開講演では,次の報告がなされました。

  ピョートル・Y.・バクラノフ(ロシア科学アカデミー極東支部太平洋地理学研究所)
 「ロシア極東地域の持続可能な経済発展と環境保全」

  笪志剛(中国黒竜江省社会科学院北東アジア研究所)
 「中国東北部における環境保全と中日経済協力」

 D.オユンバートル&D.ジュグデル(モンゴル水文気象研究所)
 「オノン川・ヘルレン 川の水文環境」

  林直樹(外務省欧州局ロシア課)
 「日露隣接地域生態系保全協力プログラムについて」

  吉田進(環日本海経済研究所名誉理事長)
 「極東地域の持続可能な発展と越境環境保全」

2日目は,専門家会議と位置付けられ,まず,次の2つの報告がなされました。

  白岩孝行(低温科学研究所)
 「アムール川・オホーツク海生態システム保全のためになぜ多国間学術ネットワークが必要なのか?」

  アンパイ・ハラクナラック(国連環境計画地球環境ファシリティ・アジア太平洋オフィス)
 「UNEP/GEFアムール川/黒龍江流域統合管理プロジェクト」

  この後,このコンソーシアムの今後の活動や来年の第2回会合のテーマなどについて,活発な議論が行われました。今年の会議では,モンゴルの研究者が初めて 参加したことが特筆すべきことでした。これまで,このコンソーシアムの幹事は,日本,ロシア,中国から,それぞれ江淵直人氏(低温科学研究所),ピョート ル・バクラノフ氏,笪志剛氏の3人でしたが,モンゴルの幹事として,オユンバートル氏が選ばれました。来年の会合は,11月4~6日に札幌で開催される方 向で調整が進められます。[田畑]





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