小笠原会議を振り返る座談会


【参加者】山上博信 / 安藤隆文(すし職人)/ 河合久美子(会社員)


今回の小笠原会議には,私以外にも,ベテランすし職人安藤さんと会社員の河合さん,おなじく会社員で河合さんのお友達の尾崎朝子さんが参加されました。

長い旅程で親しくなった仲間です。写真を見ながら,小笠原旅行を振り返りました。[山上]


山上:安藤さん,河合さん,小笠原は前からどんな印象を持っておられました?

安藤:僕は,世界遺産や報道だけでなく,山上さんが以前から小笠原の具体的な相談をしたりとか,小笠原の人たちが実際に名古屋に来られて,事件を解決したりしていたので,ほかの人よりかは関心を持ってかな。

河合:小笠原だけじゃなくて,青ヶ島や八丈のこともよく聞いてますし,小笠原で「コロプラ(コロニーな生活というGPSを使ったゲーム)」の位置取りもしたかったし,ラム酒も買いたかったし。

安藤:最初は,準備ですったもんだしてたねぇ。

山上:いやぁ,ほんとにすみませんでした。この文章でみなさんにお詫び申し上げないと・・・。

安藤:人数に,旅行会社に・・・。

山上:参加人数が変更もあったし,それよりも,近時,内地の旅行業者の手数料が軒並みアップしたことと,世界遺産になって,小笠原島内,それも閑散期の2月なのに,宿泊予約が取れないという状況があったことですね。

安藤:そうだったね。分宿になったもんね。

山上:そうなんですよ。おが丸(小笠原諸島への定期航路「おがさわら丸」)が2月に混雑するなんて,信じられなかったですよ。あとで話題に出るでしょうけど,島内で無理に成長せざるを得ない感じでしたよね。

河合:実際に行って,八丈島があんなに近かったんかって,その奥が青ヶ島でしょう。
それから父島まで一晩ですもんね。遠かったですわね。はっきり言って,最初は,そんな時間のかかる遠いところに行けるんかなと思いました。
写真見たら,出発したときは寒かったですよね。でも旅の印象は,暖かかった記憶しか残ってないですね。

安藤:これ,レインボーブリッジだね。行きしなは,すいすい(※波も凪いで航海に支障がない意味)だったなぁ。

河合:天気も良くて,幸運な航海でしたね。

山上:2月なのに,海が荒れなかったしね。

河合:本格的な船旅は,初めて,見るもの見るものめずらしくてね。

安藤:木村先生も初めてらしくて楽しんでたねぇ。船内で即席映画会もして,研究してる話も紹介してくれてね。珍しい写真も見れたよねぇ。

でも,HBCさんは,走り回って大変だったよね。
えーとね,これ,はは丸(父母間航路「ははじま丸」)のてっぺんでしょ。竹内さんも大変だなぁ。

ダバーンって波で揺れてたでしょ。左,本間さんも写ってるよ。
そうそう,行きは,くじらは見れなかったよね。

山上:いやいや,良く見て下さいよ。くじらが潮を吹いてるじゃないですか。

安藤:ほんとだねぇ・・・。

河合:おが丸ですか,上でコーヒー飲んだり,買出しのお菓子食べたり,時間があっと言う間に過ぎました。
父島,乗り換えて,母島にやっと着きましたわねぇ。
船だと飛行機と違って,時間がかかるから,それがよかったですわね。

安藤:そういえば,父島も母島も警察官が降りるとき船についてたね。

山上:小笠原警察に海保でしょ。植物検疫ね。今は,環境省の駐在官も監視と指導啓発やってますよね。

安藤:フェンスにも驚いたね。なんとかカラスバト。

山上:まずは,母島はアカギの駆除と植生回復。



河合:島だからですかね,監視がばちーってしてましたね。

山上:父島は,アカガシラカラスバトのところですね。

安藤:そうそう高射砲だ。

山上:母島の探照灯ですよね。

河合:連れて行ってもらえんところに行けましたね。
これこれ,記念写真。

山上:戦前の北村国民学校の跡ですね。

安藤:戦前の港(北港)と最新の凄い設備も見たね。

山上:避難港の東港ですね。

河合:これ,尾崎さんが海が綺麗だから,熱心に見てらしたわ。

安藤:晩飯食ってから,社協の安藤重行さん,あの話よかったねぇ。
高齢者の老人医療考えてる人,狭い島でねぇ,人材がいること自体驚きだったね。考え方がなんちゅうの,柔軟でね。

山上:交流会も楽しかったね。

河合:そうですよね。

安藤:北国の春でね,「船はいつ来る母島へ」って,みんなで肩組んで歌ったのはよかったね。



山上:母島のみなさんの,古い人ほど色んな思いを込めて歌ったからね。いいんですよ。

安藤:箭内さん(小笠原村総務課長・下の写真左)もずっと案内役で,盛り上げてくれてね。楽しかったね。

河合:翌日のね,朝から学校行きましたよね。

山上:そうでしたね。母島支所長の江尻さん(下の写真右)がお膳立てして下さって。

安藤:校長先生もわざわざきっちりと資料を用意してくれてね。学校の窓に「鳥が入るので開放は5センチまで」って初めてだったね。



河合:珍しい鳥がね。

山上:そうです。ハハジマメグロとか固有種がいるんですよ。

安藤:授業の合間だったのかな,見送りまでしていただいて感激してね。

山上:廃棄物の処理施設行って・・・。

安藤:農業センター! うまいトマトだったな。

河合:パッションジュースも香りもよくて,おいしかったですわね。

山上:最高の品種作ってますからね。戦前は,亜熱帯の野菜栽培が貴重で,小笠原島からの野菜は高価だったんですよ。ずいぶん豊かな暮らしができてね。

安藤:それからあの,南の,都道最南端(とどうさいなんたん)で記念撮影。

河合:江尻さんのヘリポートの説明,天気も景色もほんとに良くて。

安藤:ランチは,場所も良かったし,時間がないときにうまくお膳立てやってくれたね。

山上:いえいえ,ありがとうございます。おいしかったでしょ。

安藤:で,はは丸で父島に戻る。これも警察官がいるね。あ,消毒マットもあったね。

山上:警備もあるけど,タラップをかけるのに男手がいるでしょ。伊豆諸島のほかの島もそうですよ。もっと過疎地,鹿児島県トカラ列島になったら,小学校の校長先生まで荷役をやるんですよ。
フックかけてね。
消毒マットは,もっぱら害虫の防止ですよ。

(父島に戻ったあと,小笠原村議会議場の写真を見て)
安藤:あ,副村長さんだったね。説明してくれたね。大きい声で分かりやすかったね。

河合:父島の,集合写真(通称ウェザー・ステーションで)。みなさん,晴れやかなお顔して,良かったですね。

安藤:それから,メインの勉強会。忙しかったけど,寝なかったねぇ。珍しい話ばっかだもん。特に,小笠原の樋口さん,話がうまかったけど,言葉に親近感があったね。



山上:大垣ご出身だから。

安藤:あ,納得。

山上:村職(むらしょく=小笠原村役場の職員)は,全国から色んな希望もって応募してますからね。みなさん,優秀ですよ。

安藤:打ち上げ,これも僕には興味あったね。木村先生,存在感あるね。
えーと,何出たかな。島寿司はあったけど,亀刺しが一人一切れでね。初参加の人の分はあるからって。ちょこっと食べたね。



山上:そうなんですよ。来島者が増えると,名物を使った食事でしょ,宿泊にサービスに,今までみたいに追いつきませんよね。愛・地球博のバブルと違って,世界遺産でしょ。永続的にやっていくのは大変でね。今回も結構あちこち無理が出てたね。

安藤:現地の旅行業者は人手不足だし,東京直結だから,なんて言うかな,サービスに卒がないというか取りこぼしがないのが求められてね。

山上:1000キロ離れた離島というつもりで来る人ばっかじゃなくなってね。

安藤:京子さんだね。

山上:そうそう,レーンスのお母さん。HBCさんのインタビュー受けてね。丁寧に受け応えしていただいてね。

河合:ビデオが楽しみ・・・。

安藤:翌朝,自衛隊の特殊艇の訓練・・・。

山上:そうです。LCAC(エル・キャック)と言って,ホバークラフトの上陸用舟艇ですね。中国情勢もあって,訓練に来てるんでしょうね。

安藤:それから,ピンクだ!(注:欧米系島民の南スタンレー船長のピンク・ドルフィンと国境本共著者延島冬生氏のガイド)。延島さんのガイドが専門的でね。私らにも分かりやすかった。

山上:村職で教育行政で古い資料の整理や調査研究では,大学関係者が頼りにしてますからね。

安藤:休憩時間に,ポールとウェットスーツ着て泳いでね。ちょっとの時間だったけど,気持ちよくてね。最初バタフライしたんだわ。そしたら岩下先生が「もっかいバタフライして」って。もっかい(もう一回)バタフライ。ウェットスーツは,空気があるもんだで,泳ぎにくいんだわ(苦笑)。

(最終日の様子)
安藤:これは知らんな・・・。

山上:朝一番に与那国町の小嶺さんと竹富町の小濱さんをお連れして,小笠原村観光局に行き,産業観光の渋谷課長にレクチャーを受けてるんですよ。

河合:いよいよ最後ですね。

安藤:みんなに世話になったな。箭内課長なんか見送ってすぐ乗ったんだ。気の毒だったよ。

河合:そうですわね。見送りに感動するって言いましたでしょ。ほんとそうでしたね。

安藤:学生かな,若い連中が見送ってね。

河合:みなさん,飛び込んでらしてね。

山上:奥のほう,クジラも見送ってるでしょ。

河合:最後はみんな打ち解けましたね。

安藤:そうだったね。みんな,気さくで楽しい人だからね。

河合:珍しい果物。シャシャップ。本間さんが切って下さって。

山上:夜の航海は,行きと違って少し揺れて,気の毒でしたね。

安藤:岩下先生と村長さんの対談収録。

河合:気さくなみなさんは,着いてからもそうでしたね。

安藤:笹川平和財団の佐藤万帆さんに,(中京大学の)古川先生。

山上:最初は,お二方とも,偉いセンセイとはって感じがあったのに。

安藤:今度も機会があったら,ご一緒したいなぁ。