スラブ研究センターニュース 季刊 2008 年春号 No.113 index

研究の最前線


東アジア・スラブ学会長サミット(2 月22 日)

第1 回東アジア学会後、日中韓のスラブ学会の指導者が一堂に会して東アジアのスラブ・ ユーラシア研究コミュニティが直面する諸問題を議論しました。中国からは全中国ロシア 東欧中央アジア研究協会(CAEERCAS)のLi Jingjie 会長とFeng Shaolei 副会長が、韓国 からは韓国スラブ研究協会(KASS)のPark Soo-Heon 会長、Shin Boem Shik 事務局長、 Kim Taehwan 社会科学部門学術責任者が出席しました。日本からは、残念ながら袴田茂樹 JCREES 会長は訪韓できませんでしたが、宇多文雄副会長と松里(JCREES 日本代表)が出席 し、D・ウルフ教授がオブザーバーとして参加しました。

スラブ研究の地域コミュニティは英語圏、ヨーロッパ、旧ソ連にはあるのに、東アジアに だけはなく、そのためアジアのスラブ研究者は損をしてきました。このような状況を何とか せねばという思いは3 国共通であり、今回のサミット開催に至りました。サミットは、東ア ジア学会の定例化、第2 回は札幌で開催すること、CAEERCAS のICCEES への加盟支持、 韓国がICCEES の執行委員会に席を持つべきこと、2010 年ICCEES ストックホルム大会で多 数のパネルをアジアから組織すること、2015 年ICCEES 世界大会のアジア招致問題などを論 じ、宇多副会長が「皆、やる気だなあ」と感心するほどの熱気に溢れた議論が展開されました。 その後、一致点を文書化しようということで、2 ヵ月近い慎重な意見交換がなされ、ほぼ文 案が準備されました。

[松里]

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