スラブ研究センターニュース 季刊 2008 年春号 No.113 index

研究の最前線


北海道スラブ研究会の活動について

センターでは、北海道内の研究者およびスラブ地域(旧ソ連・東欧地域)に関心を持つ一 般の人々との連携を深めるため、道内の研究者・市民の方々と共に「北海道スラブ研究会」 を1970 年代より主催してきました。

同会では毎年1回定例の総会・報告会をおこなうほか、内外の専門家を招いて年に数回の 研究会を開催しています。

昨年度は、以下のように合計8 回の研究会が開かれ、文化・歴史の問題から最新の国際関 係の話題まで多彩なテーマが扱われました。参加人数はテーマによって20 名~ 50 名以上と 変化があります。

月日 講師 テー マ
4月27日
長縄 宣博(センター)
「ロシア帝国のムスリム社会:その研究の回顧と展望」(総会)
10月22日
S.セヴァスチアノフ氏(ウラジオストク国立経済大、ロシア)
「ロシア極東地域における持続可能な成長と、アジア太平洋地域への統合に向けたモスクワの新しい国際経済協力アプローチ」
11月26日
V.ドゥトキン(ノヴゴロド国立大学、ロシア)
「世界文学のコンテクストにおけるドストエフスキーの『分身』」 通訳・解説:松本賢一(同志社大)
12月14日
武藤顕氏(外務省)
「最近の日露関係およびロシア情勢」
2月5日
B.クダヴァ(グルジア写本センター)
「ビザンツ・グルジア関係史から見る西グルジアの教会」
2月13日
A.ギュスティス(ヴィリニュス・ジャズフェスティヴァル主催者)
「リトアニアのジャズ文化」
3月18日
J.アンドリュース(アイオワ大、米国)
「赤い宇宙を視覚化する:レーニン期からフルシチョフの冷戦期に至る大衆文化、神話、そしてソヴェト空間探求の政治学」
3月24日
酒井啓子(東京外国語大)
「イラク戦争がもたらしたもの:開戦からの五年を振り返る」
4月28日
L. シェフチューク(在札幌ロシア連邦総領事)
「これからの露日関係:北海道洞 爺湖サミットを前に」(総会)

北海道スラブ研究会は、今年度も、昨年度に引き続き、多くの研究会を開催する予定ですが、 会をより活性化するためにも、新しい会員を増やしていきたいと考えています。

入会は、スラブ地域(東欧、ロシア、中央ユーラシアなどの旧ソ連、東欧の諸地域)に関 心をお持ちの方ならどなたでも歓迎です。会員には、スラブ研究センターが主催するシンポ ジウム、セミナーなどの情報を随時お知らせしています。

入会の時期に制限はありません。スラブ研究センターの大須賀みか(Tel. 011-706-2385、 Email: mika@slav.hokudai.ac.jp)までご連絡いただければ、その時から随時、研究会などの 通知をお送り致します。年会費は2000 円(学生は500 円)です。
[山村]

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