スラブ研究センターニュース 季刊 2008 年秋号 No.115 index

研究の最前線


2008 年度冬期国際シンポジウム「環黒海地域の跨境政治」の開催について

2008 年度冬期国際シンポジウムは、北海道大学の重点配分経費の援助を受けて、3 月5 ~ 6 日、北海道大学創生科学共同研究機構ビル(北キャンパス)においておこなわれます。「環 黒海地域の跨境政治」をテーマとします。だいぶ前から暖めていたトピックではありますが、 南オセチア戦争のために急に世の関心を集めるようになりました。これまでに、ある程度、 具体化されたセッションは下記の通りです。

3 月5 日
第1 セッション:環黒海地域の広域史
報告者:ミハイル・シュカロフスキー(センター)、黛秋津(東京大学)
第2 セッション:環黒海におけるトルコ・ファクター
報告者:ムスタファ・アウディン(トッブ大学、アンカラ)、澤江史子(東北大学)
第3 セッション:EU 拡大とルーマニア、ブルガリア、モルドヴァ
報告者:ルーク・マーシュ(エジンバラ大学)、六鹿茂夫(静岡県立大学)
3 月6 日
第4 セッション:環黒海地域と宗教
報告者:メフメト・ギョルメズ(トルコ宗務局)、他1 名
第5 セッション:広域的な視点からの非承認国家問題
報告者:レベッカ・チェンバレン(ロンドン経済大学)、セルゲイ・マルケドノフ(政治軍 事研究所、モスクワ)、佐藤圭史(センター/日本学術振興会)
第6 セッション:テーマ未定(「色つき革命5周年」または「ロシアと環黒海」)

今回の国際シンポジウムのペーパーは、自前の論文集として出版するのではなく、ワシン トンDC のDemocratizatsiya 誌と提携し、特集号を出すことになっています。そのため同誌 を代表して、ヘンリー・ヘイル・ジョージワシントン大学教授が参加します。彼は2004 年冬シ ンポに続いて2 度目の参加となる知日家です。

創生機構ビルは宿泊施設から遠いところが難点ですが、非常に美しい会場で、快適な環境 での活発な討論が期待できるでしょう。

[松里]

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