スラブ研究センターニュース 季刊 2012 年春号No.129 index

図書室だより

 Integrum データベースを導入

スラブ研究センターでは、この4 月より、ロシア、旧ソ連諸国の新聞記事等を収録するオ ンラインデータベースIntegrum を導入しました。このデータベースは、ロシアを中心に、 旧ソ連諸国の多くの新聞や通信社の配信記事等をデータベース化したもので、一部は1990 年 代からですが、主に21 世紀に入って以後の記事を収録しています。 インターフェイスは、英語とロシア語が用意されています。このデータベースは、学内の インターネット接続端末からIP 認証により利用できます。
[兎内]

図書室だより

 『漁業』誌マイクロフィルムを購入

センター図書室は、この春、ソ連邦の漁業官庁の機関誌『漁業Рыбное хозяйство』のマイ クロフィルムのうち、1921 年から1954 年の分を購入しましたので、お知らせします。 この雑誌は、『ロシア漁業産業局ビュレティンБюллетень Главного управления по рыболовству и рыбной промышленности в России』の名で、1921 年12 月に創刊されまし た。その後、発行する官庁の組織替えなども影響してか、タイトルをしばしば変更し、1923 年11 月からは、『漁業ビュレティンБюллетень рыбного хозяйства』と称するようになりま す。この間、刊行頻度は、週刊から月刊まで、たびたび変更されましたが、内容的には、漁 業の政策や各地の状況、統計、技術、海外の動向や最新の文献を紹介するもので、そう大き な変化はありません。各号少ない時で30 ページ前後、多い時はその倍以上の分量のことも ありました。1930 年に『漁業Рыбное хозяйство』となりますが、同年すぐに『社会主義漁 業を目指してЗа социалистическое рыбное хозяйство』に改題、翌1931 年7 月には『ソ 連邦漁業Рыбное хозяйство СССР』と改題、そして1937 年の1 号から再び『漁業Рыбное хозяйство』に戻して現在に至ります。1930 年代以降はおおむね月刊ですが、1933 年ごろ季 刊となった時もあります。また、1942 ~ 1945 年の間は刊行が停止されていたようです。 本誌の1920 年代、30 年代については、一橋大学、東京海洋大学、東京大学等がその一部 を所蔵するようです。また、本学水産学部は1954 年10 月号以降のほとんどの号を所蔵しま すが、今回のフィルム購入は、1930 年代に一部欠号があるものの、創刊以来の大部分が揃っ たことで、極東水域を含めたソ連各地の漁業、日ソ間の漁業問題、海獣猟などの問題を検討 する上で役立つものと期待します。 センター図書室では、この他にも数点、興味深い資料を購入することができましたが、そ れらについては、次号以降に紹介させていただくことにします。
[兎内]


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