スラブ研究センターニュース 季刊 2004 年夏号 No.98

ウェブサイト情報

 2004年4月から5月までの2ヵ月間における、センターのホームページへのアクセス数(但し、gif・jpg 等の画像形式ファイルを除く)を統計しました。

[山下]


全アクセス数
(1日平均)
うち、
邦語表紙
アクセス数
(1日平均)
うち、
英語表紙
アクセス数
(1日平均)
国内からの
アクセス数
(%)
国外からの
アクセス数
(%)
不明
(%)
4月 251,519
(8,384)
12,727
(424)
3,220
(107)
78,092
(31.05%)
129,354
(51.43%)
44,073
(17.52%)
5月 248,345
(8,011)
13,718
(443)
2,189
(71)
84,424
(34%)
116,129
(47%)
47,792
(19%)



編集室だより


スラヴ研究

 和文レフェリーズジャーナル『スラヴ研究』第52号(2005年4月発行予定)の投稿申し込みおよび原稿を受け付け中です。申し込みフォームは、センターのインターネット・サイトから入手するか、センター大須賀宛ご請求ください。投稿規定・執筆要領・引用注の様式も同様の方法で入手してください。原稿締め切りは2004年8月末で、レフェリー審査によって採否が決められます。多数の投稿をお待ちしています。

[宇山]



ACTA SLAVICA IAPONICA

 欧文レフェリーズジャーナル Acta Slavica Iaponica 第22号(2004年末刊行予定)への投稿はすでに締め切られ、多数の投稿が寄せられました。現在、複数レフェリーによる審査がおこなわれています。

[松里]



研究報告シリーズ95号の刊行

 センター研究報告シリーズ95号『東欧・中央ユーラシアの近代とネイション III 』が6月付けで刊行されました。これは本書名と同題の科学研究費補助金(基盤研究 (A)(2))の研究成果で、2003年11月15–16日に大阪の国立民族学博物館で開催された研究会の報告に各報告者が加筆修正をおこなったものが収録されています。内容は以下の通り。

第1章 「アルメニア民族政党間関係とソヴィエト・アルメニア(1920–23年)」

吉村貴之


第2章 「戦間期国際『秩序』構想とN.S.トゥルベツコイのユーラシア主義」

浜由樹子


第3章 「フィンランド叙事詩カレワラ研究と政治参加:第二次世界大戦期を中心に」

石野裕子


第4章 「ウズベキスタンの地域社会『マハッラ』からみた人権の保護・確保」

T.ダダバエフ


第5章 「『露領漁業』をめぐる歴史像の形成:『北洋』イデオロギーの起源」

神長英輔

[編集部]



会 議(2004年5月–6月)

センター協議員会

2004年度 第2回 5月12日
議   題 1.教員の人事について

2.教員の兼業について

3.その他
報告事項 1.教員の海外渡航について

2.その他


2004年度 第3回 5月26日
議   題 1.教員の人事について

2.2004年度客員教授候補者の選考について

3.2004年度客員教授候補者に対する客員教授及び客員助教授の称号付与について

4.オックスフォード大学・セント・アントニーズカレッジ、ロシア・ユーラシア研究センター(連合王国)との交流協定について

5.その他
報告事項 1.2004年度科学研究費補助金について

2.2004年COE=鈴川基金奨励研究員の決定について

3.その他





みせらねあ

村上隆著『北樺太石油コンセッション 1925–1944』の刊行

ph06  村上隆著『北樺太石油コンセッション 1925–1944』(北海道大学図書刊行会)が刊行されました。この本は、1920年代前半の日本の北樺太保障占領の帰結として1925年に発足し、第二次世界大戦下の1944年まで存続した北樺太石油コンセッションについて、その成立過程を明らかにするとともに、コンセッション企業「北樺太石油会社」の設立と事業展開、終焉までの全過程を考察した労作です。村上研究員は、モスクワの国立経済文書館(РГАЭ)、ユジノサハリンスクの国立サハリン州文書館(ГАСО)とサハリン現代史資料センター(СЦДНИ)、日本側では外務省外交史料館、三菱経済研究所付属三菱史料館など、日ロ双方の文書館・史料館の所蔵する膨大な一次資料を駆使して、この本を書き上げています。
 6月13日にはこの本の出版記念会食会が村上研究員本人の主催で市内のホテルクラビーサッポロで挙行されました。これには、佐伯浩副学長、新田孝彦文学研究科長、西村可明一橋大学経済研究所教授をはじめとして、80名ほどの研究者・関係者が集い、闘病生活のなかでこの大著を書き上げた村上研究員を称えるとともに、今後の研究生活にエールを送りました。なお、村上研究員は、この本にまとめられた研究により博士号(学術)を授与されることが6月4日に開かれた文学研究科教授会において満場一致で決められました。これに基づき、6月30日に北海道大学から博士号(学術)が授与されました。

[田畑]


村上隆教授 博士号授与記念のつどいにて
(2004年6月30日)

ph07
ph08

(写真上)サンドイッチとワインでお祝いした後、参加者が集まって。手にしているのは「学位記」。向かって左は同時に博士号を授与された塩原俊彦氏。
(写真左)夫人とともに、季節を先取りしたヒマワリの花束を手に。


【追記】
訃 報

 各位

 スラブ研究センター シベリア・極東部門の村上隆教授は、この数ヵ月間、膵臓癌の治療を受けておりましたが、7月13日午後10時26分札幌市の東札幌病院において突発性間質性肺炎のため御逝去されました。ここに先生の生前の御功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。
 村上氏が闘病生活のなかで、『北樺太石油コンセッション 1925–1944』を書き上げ、6月30日に北海道大学から博士号を授与されたことについては、このセンターニュースの18頁と20頁に記事と写真があります。
 心より御冥福をお祈り申し上げます。

北海道大学スラブ研究センター長
 田畑伸一郎






人物往来

 ニュース97号以降のセンター訪問者(道内を除く)は以下の通りです(敬称略)。

[田畑]

5月 6日
田中孝彦(一橋大)
5月 7日
北川誠一(東北大)
5月14日
上村忠昌(鹿児島工業高等専門学校)
5月24日
長縄宣博(東京大・院)、松本郁子(京都大・院)
5月25日
ベロウース (Vladimir G. Belous)(ペテルブルグ林業アカデミー/ロシア)
5月27日
キルシュバウム (Stanislav Kirschbaum)(ヨーク大/カナダ)、ミラー (James Millar)(ジョージ・ワシントン大/米国)、ホームズ (Leslie Holmes)(メルボルン大/オーストラリア)、エルスワース (John Elsworth)(マンチェスター大/英国)、ブレーマー (Thomas Bremer)(ミュンスター大/ドイツ)、ミンク (George Mink)(ソルボンヌ大/フランス)、ヨンソン (Lena Jonson)(スウェーデン国問研)、メランコ (Waldemar Melanko)(フインランド)、ヨウン (Ik–Joong Youn)(韓国外国語大)、クウォン (Won–Soon Kwon)(同)、木村汎(拓殖大)、宇田文雄(上智大)、岩田賢司(広島大)、藤本和貴夫(大阪経法大)、木村崇(京都大)、高橋清治*(東京外国語大)、川端香男里(川村学園女子大)
6月7日
トシムハンマドフ (Mekhrali Toshmukhammadov)(在タジキスタン日本大使館・政治アドバイザー)
6月10日
ジュークス(Geoffrey Jukes)(メルボルン大/オーストラリア)、杉本侃(日ロ経済委)
6月11日
井上紘一(関西外国語大)
6月12日
吉岡潤(津田塾大)
6月13日
西村可明、清水学、岩崎一郎、杉浦史和(以上、一橋大)、源河朝典(岡山大)、岡奈津子(アジア経済研)、廣瀬陽子(慶応大)
6月17日
ヌルガリエフ(Bolat K. Nurgaliev)(駐日カザフスタン共和国大使)
6月21日
黒木英充(東京外国語大)、速水洋子(京都大)、阿部健一(民族学博物館)
6月30日
塩原俊彦(高知大)

*高橋氏の「清」の字は、「月」の部分が「円」であるのが正式なものです。




研究員消息

●岩下明裕研究員は2004年4月18–21日の間、国際シンポジウムへの参加のため韓国に出張。また5月16–24日の間、21世紀COEプログラム「スラブ・ユーラシア学の構築」に関する国際会議での報告及び資料収集のためロシアに出張。

●田畑伸一郎研究員は4月18–21日の間、21世紀COEプログラム「スラブ・ユーラシア学の構築」に関する国際シンポジウムへの参加のため韓国に出張。

●家田修研究員は4月21–23日の間、21世紀COEプログラム「スラブ・ユーラシア学の構築」に関する国際シンポジウム「ロシアの地域とグローバル化」出席のため韓国に出張。また6月13日–7月1日の間、21世紀COEプログラム「スラブ・ユーラシア学の構築」に関する東欧中域圏に関する現地調査と研究打合せ及び資料収集、国際会議準備のためハンガリー、ルーマニア、スロヴァキア、連合王国に出張。

●松里公孝研究員は5月13–16日の間、21世紀COEプログラム「スラブ・ユーラシア学の構築」に関する韓国ウクライナ学会での報告及び同国のスラブ研究状況を視察のため韓国に出張。

●林忠行研究員は6月30日–7月11日の間、21世紀COEプログラム「スラブ・ユーラシア学の構築」に関する東欧中域圏研究のための資料収集のためチェコ、スロヴァキアに出張。



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