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2014.05.13

【共催】東アジアセミナー/北海道ダイアローグ「キム・ジョンウン体制の評価と対内外政策の展望」参加記

2014年5月12日(月)
東アジアセミナー/北海道ダイアローグ「
キム・ジョンウン体制の評価と対内外政策の展望」参加記

 今般開催された東アジアセミナーでは、慶南大学極東問題研究所の金根植先生をお招きし、「キム・ジョンウン体制の評価と展望」をいうテーマで報告をしていただいた。金先生は、韓国において第一線で活躍している北朝鮮専門家である。討論者として、環日本海経済研究所主任研究員の三村光弘先生及び北大スラブ・ユーラシア研究センターの岩下明裕先生にも登壇していただいた。

 報告では、労働党のジャン・ソンテク失脚・死刑を契機に世襲権力の基盤を確立したキム・ジョンウン体制について、そのリーダーシップが短期的ではあるが安定しており、エリート層の亀裂や非公式な経済の発展などについて言及された。政策路線としては、安保や経済政策に関して中国の台頭により北朝鮮が自信を付けてそれが政策においても余裕を見せている要因であると分析した。しかしその反面、長期的には不安定になる可能性についても指摘された。北朝鮮とどう向き合っていくかについては、経済協力を推進することによって政治的変化をもたらすしかないと主張された。質疑応答では、人権問題や今後の北朝鮮の行く末について活発な議論が行われた。

 本セミナーは、北大メディア・コミュニケーション研究院の東アジアメディア研究所、北大公共政策大学院HOPS研究センター東アジア研究所、そしてスラブ・ユーラシア研究センター境界研究ユニット(UBRJ)の共催で実現した。関係者の方々に改めて感謝申し上げたい。(文責:池直美)

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