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2014.05.30

「プーチンさんを対馬に」上対馬西泊住民の要望書、ロシア通信社が報道

「プーチンさんを対馬に」上対馬西泊住民の要望書、ロシア通信社が報じる

 北大・九大合同チームで展開する「国境観光」プロジェクトの一つの舞台である対馬市上対馬町西泊の区長が、5月27日、日露戦争時に対馬沖で繰り広げられた日本海海戦の慰霊祭に参列したロシア大使館の総領事に対して、ヴラジーミル・プーチン大統領の西泊来訪の要請書を手渡したと、ロシアのノーヴォスチ、タスの両通信社が報じている。慰霊祭が行われる西泊地区の殿崎には、日本海海戦で撃沈したロシアの艦船の乗組員が漂着し、西泊地区の住民が敵にもかかわらず手厚くもてなしたことが知られており、日ロ友好の一つのシンボルとなっている。RIAノーヴォスチ・サイトに掲載された報道の概要は以下のとおり。

2014年05月27日
「プーチンさん対馬に」  日本海海戦慰霊式で要望
 日露戦争中の日本海海戦(1905年)後に漂着したロシア兵を救助した長崎県対馬市西泊地区の住民団体は27日、犠牲者追悼のためロシアのプーチン大統領に来島を求める要望書を在日ロシア大使館のオレグ・リャボフ総領事に手渡した。海戦犠牲者約5千人の冥福を祈ろうと西泊地区で開いた慰霊式で、 小宮大智 (こみや・だいち) 区長(52)が渡した。
 総領事は「文書は本国に送る。日ロ関係の発展にとって、過去を理解し、互いに認めることは不可欠だ」と述べた。
 西泊地区の住民は、海戦後に漂着したロシア兵ら143人を助け、自宅に泊めるなど丁重にもてなした。海戦に参加したロシア兵の遺族と交流を重ねてきたが、最近の両国関係悪化を懸念。ともに犠牲者を慰霊することで友好機運を醸成しようと、プーチン大統領の来島を求めた。
 慰霊式は、海戦の現場となった対馬海峡を臨む丘で営まれ、地区住民や市職員ら約140人が参列、犠牲者約5千人を悼み、黙とうした。

RIAノーヴォスチの報道記事原文はこちら(ロシア語)。
タス通信報道記事原文はこちら(ロシア語)。

慰霊祭の様子(撮影: 花松泰倫(九大))
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