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2016.03.14

UBRJセミナーにて人口・リプロダクション政策をめぐるBook Talkを開催(3/3)

UBRJセミナーにて人口・リプロダクション政策をめぐるBook Talkを開催(3/3)

 2016年3月3日、UBRJセミナーとして初の試みであるブックトーク(書籍の合評会)が開かれました。合評の対象となったのはRickie Solinger and Mie Nakachi, eds., "Reproductive States: Global Perspectives on the Invention and Implementation of Population Policy" (New York: Oxford University Press, 2016) で、西側先進国、開発途上国、東側社会主義国における人口、リプロダクション、ジェンダーなどをめぐる政策史の国際比較を行った英語の学術書です。最初に、編者である中地美枝(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター)が同書全体のコンセプトと各章の概要について述べ、その後、ポーラ・マイケルズ(豪・モナシュ大学)が中地による報告に対してコメントを行いました。ジェンダーをめぐる社会的境界の問題はUBRJで扱い切れていなかった分野であり、その点においても有意義なセミナーとなりました。元々ソ連史を専門とする中地による報告で印象的だったのが、資本主義世界と社会主義世界で人口統制について異なるアプローチがあり、開発途上国は人口統制を導入する上で資金を欠いていたという対比は構図として分かり易かったが、同時に、妊娠中絶導入と普及のアプローチとプロセスが日本とソ連で似通っていたという指摘だった。このようなジェンダーやセックスをめぐる問題とフィジカルなボーダーを絡めた研究など、我が国のボーダースタディーズとして今後のさらなる展開があり得るということを感じさせるセミナーでした。

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