Eurasia Unit for Border Research (Japan)

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2014.07.15

第一回 ボーダースタディーズ 北米研究部会が開催される

第一回 ボーダースタディーズ 北米研究部会が開催されるhokubei_1.jpg

 去る7月12日(土)、中央大学神田駿河台記念館において、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター「境界研究ユニット(UBRJ)」との共催で、第一回ボーダースタディーズ北米研究部会が開催されました。最初に、境界研究共同研究員のひとりである司会者の川久保文紀(中央学院大学・准教授)から、北米研究部会を立ち上げることの意義について、これまでの日本における境界研究の展開と絡めながら述べられました。そして、境界研究ユニット代表である岩下明裕(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター・教授、UBRJリーダー)より、世界のボーダースタディーズ・コミュニティとの協働作業のなかで、日本の境界研究の拠点作りの重要性について、来年4月に開催される米国オレゴンでのABS大会のプログラム・コーディネーターとしての見解が述べられました。

 最初の報告は、「海洋境界画定に対する米国の国際法アプローチ:近年の事例から」と題して、国際法がご専門の竹内雅俊氏(高崎経済大学・非常勤講師)が行い、引き続いて、北米境界史などがご専門の二瓶マリ子氏(獨協大学・非常勤講師)が、『境界研究』(4号、2013年)に掲載された論稿をもとにして、「植民地時代末期テキサスにおける越境的な交易活動」と題する報告を行いました。

 竹内報告は、国際海洋法における大陸棚制度、大陸棚制度におけるアメリカの状況などを踏まえながら、日本における大陸棚の境界画定の可能性についての示唆が論じられました。一般的には、米国における陸域における境界画定は一段落したかのように思えます。しかしながら、竹内報告では、境界画定自体が陸から海洋へと単にシフトし、大陸棚、とくに200海里以遠の申請をめぐる紛争が、今後、問題化していく可能性について、国連海洋法条約をいまだに批准していない米国の国内政治の状況などを視野に入れながら考察が行われました。これに対して、海洋における国境紛争と領域紛争の違い、海洋境界問題における境界画定(delimitation)、画定作業(demarcation)、国際広域と国家領域の線引き(delineation)に関する概念の用い方などについてフロアから質問がありました。最終的には、様々な質疑応答のなかで、国際法と国際政治の狭間で揺れ動く米国の海洋国境の姿が明らかになったように思われました。

 二瓶報告では、本来、境界・国境史といえば、国際組織や国家などのマクロな実体が分析の焦点に合わせられる傾向が強いわけでありますが、テキサス大学所蔵の一次史料を駆使しながら、米国とメキシコの境界を相互行き来したアメリカ人フィリップ・ノーランの交易活動に肉薄することによって、ミクロな人間や集団の営みがいかに米国とメキシコの境界の歴史的形成過程にとって重要であったのかについて述べられました。歴史的に、テキサス=ルイジアナ地域は、スペイン、フランス、米国というように支配権が変遷するなかで、「傲慢な米国が奪った領土」として描かれてきましたが、そうした従来型の定説に一石を投じる報告であっと思います。この報告に対しては、フィリップ・ノーランにアプローチする史料の方法論、テキサス論としてテキサスの東部だけを取り上げる意味、家畜交易の具体的な内容などについて質問がなされました。

 週末であるにもかかわらず、多くの参加者を得て有意義な時間を過ごすことができました。国際法と歴史研究というディシプリンの違いを乗り越えて、境界に関する多面的分析を行うことは、パワーポリティクスの比較と相関を中心的な対象としてきた国際関係に対しても、新しい視座を提示する契機になっていくと思われます。第二回は、秋に開催しようということになっております。引き続き、ご支援・ご協力のほどよろしくお願い致します。

(文責: 川久保 文紀


※なお、本研究会は、科研費基盤A(岩下明裕研究代表)「ボーダースタディーズによる国際関係研究の再構築」の研究活動の一環として行われています。

2014.07.14

ボーダーツーリズム・シンポジウム 福岡で開催

ボーダーツーリズム・シンポジウム 福岡で開催

 2014年7月7日、本ユニットがプロジェクトとして主導する実社会対応プログラム「国境観光:地域を創るボーダースタディーズ」の成果報告会が福岡・天神の電気ビルで開催されました。これはNPO国境地域研究センター及び境界地域研究ネットワークJAPAN(JIBSN)との共催によるもので、九州経済調査協会と対馬市の支援を受けています。 Tsushima_kanko_symposium2.jpg

 本シンポジウムは、2013年にJIBSN、九州経済調査協会と主催した「対馬・釜山国境観光モニターツアー」(JR九州旅行手配)の成功を受け、この成果を福岡を中心とした市場に伝えることを目的としたものです。東京からは(福岡・対馬間を運航する)ANAのセールス顧問、(福岡・釜山、対馬・釜山でビートルを運航する)JR九州高速船の社長、さらには対馬市長、対馬で活躍する若手団体及び観光物産の会長が集い、国境観光と対馬におけるその可能性を熱く議論しました。冒頭では本ユニット代表の岩下明裕と昨年まで北大グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」で活躍した花松泰倫(九州大学)が基調報告を行い、本ユニットがプロデュースしたばかりの対馬プロモーション映像も上映されました。

 「学者が集まって机上の議論をするばかりでなく、社会に貢献せよ!」との趣旨で日本学術振興会が新たに手がけた実社会対応プログラムの精神が、十分に発揮された会となり、地元の諸企業やマスコミ関係者が会場では立ち見になるほど、詰めかけました。現地の西日本新聞も対馬をめぐる観光のニュースを大きく取り上げています。

【意見】対馬をゲートウエーとして 花松泰倫氏」(西日本新聞、2014年6月27日朝刊)

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/opinion_view/article/97800

Tsushima_kanko_symposium1.jpg Tsushima_kanko_symposium3.jpg

2014.07.07

セルゲイ・ゴルノフ氏がスラブ・ユーラシア研究センター外国人研究員として着任

セルゲイ・ゴルノフ氏がスラブ・ユーラシア研究センター外国人研究員として着任

 ロシア国籍者で、ロシアとEUおよび旧ソ連圏の境界問題の第一人者であるセルゲイ・ゴルノフ氏が7月1日付でスラブ・ユーラシア研究センター外国人研究員として着任した。ゴルノフ氏は、元々、ロシア・ヴォルゴグラード国立大学で教鞭を取ってきたが、ロンドン、タルトゥ(エストニア)にポストを得て長期滞在して研究を続け、EU諸国でのボーダースタディーズの現状に非常に明るい人物として、また、汚職や密輸といった重要だが扱いにくいテーマを真正面から取り上げるユニークな研究アプローチをとる研究者として知られている。単著であるEU-Russian Border Security: Challenges, (Mis)Perceptions and Responses (Routledge)が刊行された。スラブ・ユーラシア研究センターには明年3月末までの滞在が予定されており、冬季国際シンポジウムやセミナー等での研究成果報告と日本のボーダースタディーズ・コミュニティとの交流が期待される。

2014.07.02

岩下明裕編著『領土という病 ― 国境ナショナリズムへの処方箋』刊行される

岩下明裕編著『領土という病 ― 国境ナショナリズムへの処方箋』刊行される

 国境地域の実情をふまえ領土問題を考える一冊!本書は、領土や国境について語る際、まるで「病」に罹患したような日本の言論状況を乗り越えるべく、北方領土、竹島、尖閣という領土問題を、国際政治の動向やローカルな国境地域の実情をつぶさに見据えつつ討議したシンポジウムや対談の記録から成っております。本書では、国際関係論、地域研究、政治地理学、政治思想、歴史学など、様々な知見から領土問題に取り組む研究者と、領土問題を追うジャーナリストが熱い議論を繰り広げており、境界研究の学際的・実践的展開を伝える一冊となっております。2014年7月刊。現在、書店にて好評発売中です。978-4-8329-6792-2.jpg

『領土という病―国境ナショナリズムへの処方箋』
岩下 明裕編著
出版社: 北海道大学出版会
定価: 2,592円 (本体価格2,400円+税)


執筆者

岩下 明裕(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授)
山﨑 孝史(大阪市立大学大学院文学研究科・文学部教授)
福原 裕二(島根県立大学大学院北東アジア開発研究科・総合政策学部准教授)
本間 浩昭(毎日新聞社北海道支社報道部根室記者)
土佐 弘之(神戸大学大学院国際協力研究科教授)
若宮 敬文(日本国際交流センターシニア・フェロー、元朝日新聞主筆)
本田 良一(北海道新聞社編集局報道センター編集委員)
和田 春樹(東京大学名誉教授)
岡田  充(共同通信社客員論説委員)
天児  慧(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授)

本書の詳細な情報につきましては、北海道大学出版会ホームページをご覧ください。


2014.06.16

史上最大のボーダースタディーズの大会!ABS First World Conference開催される

史上最大のボーダースタディーズの大会!ABS First World Conference開催される

大会参加記
IMG_3679.JPG 6月9日(月)から13日(金)まで、フィンランド・ヨエンスー市とロシア・サンクトペテルブルグ市を舞台に、Association for Borderlands Studies First World Conferenceが開催された。プロポーザル総数は64か国、延べ537名。実参加人数もフィンランド側での参加者は350名を超え、これまでの境界研究の国際学術会議で最多の動員数を記録したBRIT XIジュネーブ(スイス)/グルノーブル(フランス)大会をはるかに凌ぐ規模の大盛会となった。プログラム詳細はこちらをご参照願いたい。UBRJも本大会の後援者に名を連ねている。
 UBRJからは、岩下リーダー田畑地田の4名が参加し、それ以外にも、北大よりテッド・ボイル高橋美野梨アリベイ・マンマドフが参加。過去に学振外国人特別研究員として北大に所属し、Eurasia Border Reviewの編集委員としてもおなじみのール・リチャードソン(マンチェスター大)、BRITXII 福岡/釜山のオーガナイズで辣腕を振るった花松泰倫(九大)、日本における政治地理学の牽引者の一人である高木彰彦(九大)、さらには科研AメンバーでABSでは数少ない東南アジアをフィールドとする研究者である田村慶子(北九州市立大)も報告者として名を連ねた。大会会場では、過去に4回にわたり開催されたGCOEサマースクールの参加者も数多く目にし、参加した若手研究者にとっては旧交を温める機会ともなった。
 大会は9、10日がフィンランド・ヨエンスー市の東フィンランド大学を会場として開催。11日は、フィンランド=ロシアの国境越えエクスカーション兼移動。12、13日がロシア・サンクトペテルブルグ市のソコス・オリンピアガーデン・ホテルを会場として開催された。印象的だったのは、国際学会ではありがちな、日が経てば経つほど当初の緊張が緩んでセッション参加者の数が減ってゆくということが、今回はまったくなかったことである。筆者は最終日の最終セッションにも顔を出したが、小規模・中規模の会場は立見が出るほどの盛況ぶりだった。特筆すべきは、サブスタンス面でのオーガナイズを指揮したのがサマースクール第1回参加者のユッシー・レーン、国境越えエクスカーションを含むロジスティクス面を牽引したのが第2回参加者のヨニ・ヴィルックネン、第3回参加者のミンナ・ピッポネン(すべて東フィンランド大)と、日本のボーダースタディーズとゆかりの深い面々が前面に立って大会を組織したことである。大量のプロポーサルをさばいてプログラムを組むという作業の大変さはもちろんだが、本年のウクライナ危機の後、国境越えエクスカーションやサンクトペテルブルグでの会議開催が危ぶまれた時期もあったという。しかし、それらは全て実現した。彼らのハードワークにまずは敬意を表したい。
R0012793.JPG 次に、大会の模様に話を移そう。初日の第1ラウンドで、岩下リチャードソンが"From Post-Soviet To Eurasian: Reconfiguring Borders and Space I"というセッションに登壇。トップバッターのリチャードソンは、2012年のAPECウラジオストク・サミットを契機としたロシア極東地域の境界のあり方の変容について、ウラジオストクの現地でどのように捉えられてきたのかという観点から検討。岩下は、19-20世紀を通じて頻繁に動いてきたロシアの西側のボーダーと、19世紀から20世紀初頭にかけて概ね境界が決まっていたロシアの東側のボーダーとの対比を示しつつ(ただし、サハリンと千島列島の境界が行ったり来たりした日露国境は例外)、ウクライナ危機を受けてクリミアにある種の「非承認空間」が現出したことで、ポスト冷戦期のボーダー・レジームが変容過程にあるということの様相について論じた。初日の第2ラウンドには、高木が"Borders of Tourism"セッションに登壇。中台韓の経済成長と日本との国境観光の発展について議論。国境観光はUBRJでも特に力を入れている分野であり、他の報告者によるショッピング・ツーリズム、記憶のツーリズム、土地買収・別荘建築のための越境の問題など、興味深い話題の報告を聴くことができた。同じ時間帯には、ボイルが報告をし、田畑がディスカッサントを務めている。初日第4ラウンドでは、オーガナイズの日韓セッション"Contested 'Citizienship' in East Asia: Case Study of Japan and Korea"が行われ、池は在日韓国人・朝鮮人、日系ブラジル人の市民権をめぐる法的問題を中心に論じている。
R0012816.JPGのサムネイル画像 大会2日目、第2ラウンドでの"Japan-Finland Joint Session on Border Cooperation in Eurasia"で花松地田田村が登壇。池は、日韓の越境経済・文化交流の現状について福岡と釜山を主な事例として紹介。花松は、アムール川とオホーツク海の陸海連環のエコシステムをめぐる日中露蒙の学術協力の現状について紹介。地田は、中央ユーラシアの越境河川であるイリ川とイルティシュ川の水資源をめぐる中露カザフスタンの三ヶ国の関係について議論。田村は、ASEAN諸国の地域主義の新たな状況について国際政治学の立場から論じた。ディスカッサントとして、イルカ・リッカネンが登壇。フィンランドの越境協力の歴史を紐解き、ソ連時代は国対国の協力に限られていたのが、ソ連崩壊後、新たな協力の層(layer)が現れたと述べつつ、報告者4名に対して、異なるレベルでの越境協力の相互の関係性について非常に示唆的な質問がなされた。
 大会3日目はまる一日かけてのヨエンスーからサンクトペテルブルグまでの国境越えエクスカーション兼移動だった。途中、フィンランド領のイマルタの風光明媚な湖畔で昼食、ロシア領のヴィボルグで夕食をとった。日本組は基本的に最終号車に乗車したが、同乗していたウクライナ国籍者1名が入国を拒否されるという悲劇も起きた。理由は不明だが、今般のウクライナ危機による緊張関係を肌で感じる機会となった。
 大会4日目、サンクトペテルブルグ・セッションでは、第1ラウンドでマンマドフが日露領土問題について相互の世論と境界地域の現場の視点から報告。修士課程の大学院生であり、国際学会での報告はこれが初めてとのことだが、立派に報告を行っていたのと同時に、今後の研究に有益なコメント・批判を受けていたのが印象的だった。R0012846.JPG
 大会最終日、最終セッションで高橋が登壇。デンマーク領であるグリーンランドの自治の現状について、地球温暖化による北極圏開発の可能性が高まったことによって、グリーンランドが他国と交渉しながら開発を行うという、ある種の「外交権」(「外的自治」)を獲得しつつあるという状況について説明された。本セッションだけでなく、北極圏問題について複数のセッションが組まれており、国際的な関心の高さをうかがわせた。
 筆者が2012年のABS年次大会に参加した際に抱いた印象として、境界研究が何たるかはよく分からなかったのと同時に、境界事象の事例研究の比較可能性についてエッセイを書いたことがある(こちらを参照)。あれから2年以上経ったが、今回のABS世界大会で抱いた感想はだいぶ違っている。それは、境界研究とは、ただエンピリカルな境界事象ばかり研究するのではだめで、そこからより境域・境界・越境について(少なくとも)何らかの普遍的な示唆を与える必要があるということを実感したことだ。これは、恐らくはヨーロッパという地で世界大会が行われたこととも関連しているのかもしれない。非常に理論的に、時として哲学的に境界というものを考える土壌がヨーロッパにはあり、否応なしにそのことを考えさせる雰囲気が大会全体に漂っていたのである。その中で、日本の、そしてアジアの境界研究はどこに向かうのだろうか?それは政治地理学的な境界理論を踏まえつつ、ボーダーの現場での知・事象について、時として歴史的・通時的にその変化・プロセスを描いてゆくことなのかもしれない。
 最後に、大会2日目の日・フィンランド合同セッションは国際交流基金の支援により実現した。ここに特記して御礼申し上げる。

(文責:地田 徹朗)
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(フィンランド・ロシア国境付近の街イマルタにて、左から地田、高木、花松、高橋)

2014.05.30

「プーチンさんを対馬に」上対馬西泊住民の要望書、ロシア通信社が報道

「プーチンさんを対馬に」上対馬西泊住民の要望書、ロシア通信社が報じる

 北大・九大合同チームで展開する「国境観光」プロジェクトの一つの舞台である対馬市上対馬町西泊の区長が、5月27日、日露戦争時に対馬沖で繰り広げられた日本海海戦の慰霊祭に参列したロシア大使館の総領事に対して、ヴラジーミル・プーチン大統領の西泊来訪の要請書を手渡したと、ロシアのノーヴォスチ、タスの両通信社が報じている。慰霊祭が行われる西泊地区の殿崎には、日本海海戦で撃沈したロシアの艦船の乗組員が漂着し、西泊地区の住民が敵にもかかわらず手厚くもてなしたことが知られており、日ロ友好の一つのシンボルとなっている。RIAノーヴォスチ・サイトに掲載された報道の概要は以下のとおり。

2014年05月27日
「プーチンさん対馬に」  日本海海戦慰霊式で要望
 日露戦争中の日本海海戦(1905年)後に漂着したロシア兵を救助した長崎県対馬市西泊地区の住民団体は27日、犠牲者追悼のためロシアのプーチン大統領に来島を求める要望書を在日ロシア大使館のオレグ・リャボフ総領事に手渡した。海戦犠牲者約5千人の冥福を祈ろうと西泊地区で開いた慰霊式で、 小宮大智 (こみや・だいち) 区長(52)が渡した。
 総領事は「文書は本国に送る。日ロ関係の発展にとって、過去を理解し、互いに認めることは不可欠だ」と述べた。
 西泊地区の住民は、海戦後に漂着したロシア兵ら143人を助け、自宅に泊めるなど丁重にもてなした。海戦に参加したロシア兵の遺族と交流を重ねてきたが、最近の両国関係悪化を懸念。ともに犠牲者を慰霊することで友好機運を醸成しようと、プーチン大統領の来島を求めた。
 慰霊式は、海戦の現場となった対馬海峡を臨む丘で営まれ、地区住民や市職員ら約140人が参列、犠牲者約5千人を悼み、黙とうした。

RIAノーヴォスチの報道記事原文はこちら(ロシア語)。
タス通信報道記事原文はこちら(ロシア語)。

慰霊祭の様子(撮影: 花松泰倫(九大))
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2014.05.26

JIBSNレポート第7号「境界地域・現場の声を紡ぐ」が刊行

JIBSNレポート第7号「境界地域・現場の声を紡ぐ」が刊行JIBSN7 20140526.jpg

 本年3月で終了した北海道大学グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」。2月13日から15日まで開かれたそのファイナルシンポジウムの中で、境界地域研究ネットワークJAPAN(JIBSN)協力セッション「境界地域:現場の声を紡ぐ」がシンポジウム2日目の2月14日に組織されました。このたび、JIBSNホームページで本セッションの詳細な記録が報告書として刊行・公開されました。GCOEプログラムは終了しましたが、この研究者と実務者の協働は今後もJIBSNによって継承されていきます。

GCOEファイナルシンポジウムについての情報はこちら
JIBSNホームページはこちら

2014.05.26

ノッテンガム大学中国校フィルムフェスティバルに出品(八重山・台湾DVD英語版)

ノッテンガム大学中国校フィルムフェスティバルに出品(八重山・台湾DVD英語版)

 現在、中国浙江省の寧波にあるノッテンガム大学で活躍されているデイビッド・ウルフ教授のイニシャティブにより、
519日から22までフィルム・フェスティバルが開催されました。これはノッテンガム大学としては始めての試みで、4日間にわたり夕方7時から9時まで講堂で開催されました。初日のフィルムはアンドリュ・フィールド氏制作の「Down: Indie Rock in the PRC」、200名近くの学生が詰めかけ、鑑賞会のあと学生たちからの鋭い質問(英語)が制作者に浴びせられました。グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」がプロデュースした「Unknown Tales of the Southern Borders」の20日の上映会も120名ほどの参加者がありました。東シナ海の八重山・台湾交流を描いたこの作品の上映には、昨今の日中関係を鑑み、これを危惧する声もありましたが、議論は完全にアカデミックな雰囲気で盛り上がり、フェスティバル中、もっとも「人間の顔がみえた」作品と高い評価を得ました。なお3日目のフィルムは、この夏からスラブ・ユーラシア研究センターに滞在予定のトマス・ラフセン氏が制作したものでした。フィルムを通じて、現地のまなざしでこれを体感しながら、ボーダーに関する問題意識と知識を涵養するという試みは、国境を越え、中国社会にとっても有意義がものであることが確認されました。

ノッティンガム映画祭201405-1.jpg ノッティンガム映画祭201405-2.jpg

2014.05.13

【共催】東アジアセミナー/北海道ダイアローグ「キム・ジョンウン体制の評価と対内外政策の展望」参加記

2014年5月12日(月)
東アジアセミナー/北海道ダイアローグ「
キム・ジョンウン体制の評価と対内外政策の展望」参加記

 今般開催された東アジアセミナーでは、慶南大学極東問題研究所の金根植先生をお招きし、「キム・ジョンウン体制の評価と展望」をいうテーマで報告をしていただいた。金先生は、韓国において第一線で活躍している北朝鮮専門家である。討論者として、環日本海経済研究所主任研究員の三村光弘先生及び北大スラブ・ユーラシア研究センターの岩下明裕先生にも登壇していただいた。

 報告では、労働党のジャン・ソンテク失脚・死刑を契機に世襲権力の基盤を確立したキム・ジョンウン体制について、そのリーダーシップが短期的ではあるが安定しており、エリート層の亀裂や非公式な経済の発展などについて言及された。政策路線としては、安保や経済政策に関して中国の台頭により北朝鮮が自信を付けてそれが政策においても余裕を見せている要因であると分析した。しかしその反面、長期的には不安定になる可能性についても指摘された。北朝鮮とどう向き合っていくかについては、経済協力を推進することによって政治的変化をもたらすしかないと主張された。質疑応答では、人権問題や今後の北朝鮮の行く末について活発な議論が行われた。

 本セミナーは、北大メディア・コミュニケーション研究院の東アジアメディア研究所、北大公共政策大学院HOPS研究センター東アジア研究所、そしてスラブ・ユーラシア研究センター境界研究ユニット(UBRJ)の共催で実現した。関係者の方々に改めて感謝申し上げたい。(文責:池直美)

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2014.03.31

UBRJ新ホームページを開設しました!

UBRJ新ホームページを開設しました!
今後、境界研究ユニット(Eurasia Unit for Border Research (Japan); UBRJ)主催・共催のイベント情報など随時更新してまいります。皆さまのお力添え、ご助言をよろしくお願いいたします。

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