非研究者アンケート回答
(到着分/あいうえお順)
◎大鷹 節子
日本・チェコ協会/日本・スロヴァキア協会 日本・チェコ協会副会長
(1) スラブ研究センターの活動について大変すばらしい業績をあげておられることは、聞いていますが、センターについての情報を、学会関係者でない私個人及び協会が入手する機会が全くありません。従ってセンターの活動の批判、評価は残念ながら出来ません。◎岡部 三男
(2) チェコとスロヴァキアは、政治、文化、経済などで、スラブセンターの研究範囲に入りきれるのでしょうか。「スラブ」、「中欧」をどのように結びつけて考えておられるかを、お教え下さい。
ps 昨年、カフカ研究のGOLDSTUCKERカレル大学名誉教授より、ご自分の蔵書を譲る日本の研究機関か大学を探すようにお頼まれしましたが、スラブセンターは、こういう場合教授の研究は対象から外れているのでしょうか。
北海道経済連合会 専務理事
北海道と隣接するロシアとの交流は、中長期的に見まして、北海道経済発展のために、極めて重要であると言えます。◎小林 修一
しかしながら、現時点では市場経済・金融・法整備などが未成熟なロシアにおいては、ビジネスを進める上での多くの問題があります。
貴センターが推進するスラブ地域の総合的研究、特に、「市場経済移行をめぐる諸問題」「体制移行期における企業の組織と行動」「サハリン北東部大陸棚の石油・ガス開発と環境」に関する研究は、今後のロシアとの交流事業を推進するにあたって、極めて示唆に富んだものであり、今後の研究成果を期待するところであります。
また、村上教授をはじめとする先生方には、当会および、関係団体においてセミナー講師等のご協力をいただいており、感謝申し上げます。
小樽市経済部企業立地・貿易推進室主幹
環日本海諸国とりわけロシア連邦極東地域との交流を活発化し、地域の国際化を促進しようとする小樽市にとって、当該地域に関する有力な研究機関である北大スラブ研究センターが身近に存在することを非常に心強く感じています。本市では重要な取り組みのひとつとして、地域の国際化意識を高めるため多くの講演会やセミナーを開催してきましたが、中でも平成9年夏、小樽港に停泊する北大水産学部の練習船を利用して貴センターが主催した洋上セミナーは本市にマッチした特色ある事業であったと思っています。機会がありましたら是非、同様の事業を企画していただきたいものと期待しております。杉本 侃
経団連日本ロシア経済委員会事務局長・主任研究員
私は日露経済関係を実務的な見地から拡大・推進することに最大の関心を抱いており、その意味で「産官」(経済界と政府)の連携はかなりの程度築いてきたと思っています。◎土田 浩平
貴センターの活動については、送っていただいた資料などである程度は知っています。
ただ、(我が国)経済では、「学」は全く別次元の役割を担っており、実体とは乖離していると思うことが多々ありますが、それ故に、「学」の存在意義があるのだとも思っています。ロシアに関する情報や考え方の貴重な供給ソースの一つとして、これからも活躍していただきたいと念願してます。
読売新聞北海道支社(報道課記者、ロシア極東報道担当)
スラブ研所長の望月先生か事務室の方と名刺交換したためか、昨年夏にブブノワさ んのことを夕刊の全国版一面で紹介したためか、あるいは、サハリンプロジェクトで 村上隆先生のことを弊紙紙上で取り上げることが多いためか、なぜ私にお声がかかっ たのかわかりませんが、スラブ研に対する自由意見ということで、以下に述べさせて 頂きます。◎馬場 朝子
札幌在勤の新聞記者として見た場合、スラブ研には極東サハリンや北方領土などの 地域事情を専門とする教授陣が多数おられるため、専門家の意見を気軽にお伺いしや すく、非常に重宝しています。また、市民講座も、毎年、時事に対応して講師を集め て実施されており、講座の告知を紙上で行う一方、時間の都合がつくものは参加し、 有益な情報を教えて頂くこともあります。
願わくば、センターの方々とお茶を飲みながら、「最近、こんな研究を始めた」と か「新発見があった」などと、我々、報道機関との間で、情報交換の機会を設けて頂 ければ幸いです。以前、千葉支局時代、国立歴史民俗博物館との懇親会が半年に一回 の割合であり、自由な雰囲気の中で職員二、三人にミニ・レクチャーを受け、一部は 記事に生かさせてもらいました。このような、肩ひじ張らない交歓の場は、双方に利 益があると考えており、ご検討をお願いいたします。
NHKチーフディレクター
私はロシア関連の番組制作に関連して各研究室の方々に様々な助言を頂き、又シンポジウムでは現在のロシア研究の方向性を知ることができ、それらを番組に反映させて頂けています。 ソビエトが崩壊して、8年がたち、マスコミで働くものとしては、日本全体のロシアへの関心が年々薄れているのを肌で感じています。 特に21世紀を目前にして、未来を語る明るい番組が期待される中、「ロシアは暗い」というイメージを打破するテーマが求められています。ロシアは本質的に大変豊かで、特に文化面では優れた蓄積をもつ国だと思いますのが、そのロシアの人々の中に分け入った目線での研究を今後期待しています。◎原 勲
社団法人 北海道未来総合研究所専務理事・所長
スラブ研究センターとは未来総研の運営や研究活動について長年に渡って交流があり、お世話になっている。とくにロシア極東地域の経済問題について、北海道が近接している点として産業的に後進地域である点などから、同問題に対する少数の研究者による研究会の開催、研究リポートの作成などを行った。又、旧ソ連時代ではあるが、当時の指導者の人々と日本の専門家によるシンポジウムを開催した。又「北方領土の開発問題」についてNIRAの助成を受け、当時の皆川センター長を座長に、今日からみても数少ない総合的研究結果をまとめた。近年本研究所に事務局を担当する学会に村上教授の講演を戴くなど、多彩な活動への参加を戴き、今後の実りも大きいものと感謝している。◎宮本 彰
大阪ガス株式会社 エネルギー・文化研究所所長
1.99年度夏期国際シンポジウムに参加させて頂きました。弊社がエネルギー(主に天然ガス)に関わる事業に取り組んでおります関係上、ロシアのエネルギー資源には大きな関心がございます。今回の国際シンポジウムでは、各国から参加されました専門の方々よりエネルギー問題、経済問題など興味深い点についての発表、討論があり、大変有意義なものでした。東京では、企業関係者を対象に旧ソ連に関するいろいろな講演会、セミナーなどが開催されおりますが、今回のシンポジウムはこれらとは異なり、自由な巾広い視点からの意見が活発に交わされ、大変参考になりました。今後もこうした機会に是非参加させて頂きたいと思っております。
2.認識不足かもしれませんが、旧ソ連に関わる分野において、大学のご専門の方々と企業の交流はあまり活発でないと思われます。学術的な面から捉えた旧ソ連圏の政治、経済、エネルギー各分野における動向調査、分析は企業にとっても貴重な情報であります。スラブ研究センターの本来の役割があることは承知しておりますが、例えば、スラブ研究センターが、産、官、学の3者の中間に位置するような立場で、3者の(無論、学術性を重んじた)交流を深めていくことは可能なものでしょうか?こうした機会を設けて頂ければ積極的に参加したいと思っております。