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Name
ANDO Atsushi
ANDO
氏名
安藤 厚
所属
文学研究科(言語文学専攻・西洋文学講座)
職名
教授
学位
文学修士
現在の専門
ロシア及びスラブ文学、比較文学

研究内容 研究・教育歴 研究業績

研究内容

1994年に安藤が中心となってスラブ研究センターから刊行した『ドストエフスキー「罪と罰」コンコーダン ス』は国内外から大きな反響を得た(The Slavonic and East European Review(英国)、Slavic and East European Journal(米国)、 Русистика сегодня(モスクワ、科学アカデミーロシア語研究所)など海外の代表的な書評誌等にも取り上げられた。また第3 回木村彰一賞(1994)を受賞した)。その後、北大の浦井康男氏が18-19世紀の散文のコンコーダンスを5点、名古屋大の中條直樹氏がロシア年代記の コンコーダンスを4点編纂・刊行した。インターネット上では、1998年にペトロザヴォツク大学のザハーロフ教授がドストエフスキー全作品コンコーダンス を公開し (Конкрдансы всех произведений Ф.М.Достоевского : < http://www.karelia.ru/~Dostoevsky/ dostconc/alpha.htm > )、モスクワのロシア語研究所からアカデミー版30巻ドストエフスキー全集のテキストデータが公開された ( Computer Fund of Russian Language )。『「罪と罰」コンコーダンス』はこれら電子データを利用したロシア文学・言語研究の普 及・発展の先駆けとなった。

これと並行して、北大文学部・文学研究科の研究グループは、安藤が中心となって「18-19世紀ロシア小説の 文体の計量的・総合的比較研究」(平成7-9年、課題番号:07451103)、「18-20世紀ロシア小説の文体の計量的・総合的比較研究」(平成10 -12年、課題番号:10410106)、「ロシア散文の語彙・文体の計量的・総合的比較研究」 (平成13-15年、課題番号:13410137) などの科学研究費補助金を得て、電子データを利用したロシア文学のテキスト研究を進め、40点に上る研究成果を公表してきた。

安藤は自分の研究成果を国際ドストエフスキー学会(IDS)で発表して、国際的な注目を集めた(1995年 オーストリア、ガミング、1998年ニューヨーク、コロンビア大学)。

科研費の研究グループは、1999年2月に研究発表会(北大文学部)を、2000年8月にサンクトペテルブル グ・科学アカデミーロシア文学研究所のトゥニマーノフ、ヴェトロフスカヤ両教授、ペトロザヴォツク大学のザハーロフ教授を招いて国際研究集会(北大文学研 究科)を催し、また2000年11月には京都大の木村崇、三谷惠子両氏を加えて、日本ロシア文学会研究発表会(東京外国語大)でワークショップ「ロシア語 テキスト研究とデータベース」を催した。

本研究グループは、現在『ドストエフスキー「白痴」コンコーダンス』の作成を行っており(2003年2月刊行 予定)、本年9月にはモスクワの科学アカデミーロシア語研究所のシャイケヴィチ教授らを招いて研究集会を催す計画を立てている。

以上のように、安藤を中心とする研究グループは、電子データを利用したロシア文学・言語研究において国際的に 見ても第一線の成果を上げつつある。


研究・教育歴

  • 昭和48年3月東京大学大学院人文科学研究科比較文学比較文化専攻修士課程修了

  • 昭和48年4月東京大学助手(教養学部教養学科「ロシアの社会と文化」分科)

  • 昭和54年4月山形大学講師(教養部露語)

  • 昭和55年4月同助教授

  • 平成2年4月北海道大学助教授(文学部文学科ロシア文学講座)

  • 平成8年2月同教授(文学部人文科学科西洋文学講座、平成12年4月より文学研究科言語文学専攻西洋文 学講座)

  • 昭和58年9月-昭和59年3月ソ連科学アカデミー世界文学研究所(モスクワ)にて研修(日本学術振興 会派遣)

  • 平成6年10月-平成7年8月ワルシャワ大学東洋学研究所(ポーランド)にて研修



研究業績
編著:
  1. Ando, Atsushi, Urai, Yasuo, and Mochizuki, Tetsuo, eds., A Concordance to Dostoevsky’s Crime and Punishment, 3 vols, ix+1428, Sapporo: SRC, Hokkaido U, 1994.

  2. 木下豊房・安藤厚編著,論集・ドストエフスキーと現代,552+iv,多賀出版, 2001(ドストエフスキーの長編小説と『作家の日記』における「美」の用法,67-88;ドストエフスキー研究とコンピュータ,541-549).

単著論文:
  1. А.Андо,К истории создания образа Петра Верховенского (Бесы),Достоевский. Материалы и исследования,7,174-193,1987.

  2. 安藤厚,V・イワーノフの「ローマ・ソネット集」と「1924年の日記」について,文化 におけるディスタンス(山形大学教養部),23-45,1988.

  3. 安藤厚,『罪と罰』における「古風な表現」について──女性名詞単数造格語尾「-ию/ -ью」の使い分け,RUSISTIKA(東京大学文学部),10,187-200,1993.

  4. 安藤厚,『罪と罰』における「血」の用法,えうゐ(北海道大学文学部),24,34- 40,1993.

  5. А.Андо,Лексические и стилистические особенности 《Преступление и наказание》,Japanese and Korean Contributions to the IXth International Dostoevsky Symposium (SRC Occasional Papers, Sapporo: SRC, Hokkaido U, 59),32-37,1995;Достоевский и мировая культура,8,140-145,М.,1997.

  6. 安藤厚,『白痴』における女性名詞単数造格語尾≪-ию/-ью≫の使い分けについて, スラヴ学論叢(北海道大学文学部),1,102-115,1996.

  7. 安藤厚,『白痴』における「美」の用法,スラヴ学論叢,2,180-191,1997.

  8. А.Андо,Об особенностях употребления слова 《красота》 в романах и《Дневнике писателя》Достоевского,スラヴ学論叢,3,20-32,1999.





他 -受賞歴、国際会議発表、等-

  • 第3回木村彰一賞(木村彰一賞運営委員会)、1994年12月.

  • Seminar of the Dostoevsky Group (Институт русской литературы (Пушкинский дом) АН СССР, St. Petersburg, November 1983):К истории создания образа Петра Верховенского (Бесы)

  • IXth International Dostoevsky Symposium (Gaming, Austria, August 1995):Лексические и стилистические особенности《Преступление и наказание》(口頭発表)

  • Xth International Dostoevsky Symposium (Columbia University, New York, USA, August 1998): Об особенностях употребления слова《красота》в романах и 《Дневнике писателя》 Достоевского(口頭発表)



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