スラブ研究センターニュース 季刊 2010 年春号 No.121 index
北大総合博物館2 階に設置された展示 ブースでの第2 期展示「知られざる北の 国境: 北緯50 度の記憶」(2009 年12 月 18 日スタート)は、大きな反響を内外に 与えましたが、5 月9 日を持って無事に終 了しました。この展示は千島、オホーツ ク、樺太、満州という、かつての日本の 北の境界にかかわる資料を展示してきま したが、なかでもシベリア・シリーズで 著名な香月泰男画伯の習作「業火」の展 示、樺太国境標石2 号(日本で唯一の現物) 及びセンターが企画したレプリカ展示(標石1 号と3 号)はその資料的価値も含めて、来場 者の眼を釘付けにしました。
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樺太日露国境第二天測標石 南面(日本領側)
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なおこれに併せて、昨年10 月から博物館で実施されてきた「土曜市民セミナー」も回を重 ねるごとに参加者が増える盛況をみせ、無事終了しました。とくに初回の拠点リーダーの講 演では精々、60 人程度の入りだったのが、工藤信彦氏の「浮游する樺太」では150 名で立ち 見がでるに至り、荒井信雄氏の最終回も110 名が押し寄せました。すでに4 月から第2 弾と して「知られざる日本の国境:南の島嶼へ」が始まっており、5 月14 日スタートの博物館第 3 期展示「海疆ユーラシア:南西日本の境界」とともに、来館者に南の国境の醍醐味を味わっ ていただく予定です。