スラブ研究センターニュース 季刊 2011 年春号No.125 index

図書室だより


Russian Military Intelligence on Asia の購入

 上記の資料は、オランダIDC 社の製作によるもので、①モスクワのロシア国立軍事史文書館РГВИА の所蔵する文書・地図等を収録したArchive Series, 1620-1917、マイクロフィルム93 巻と、②参謀本部軍事教育委員会の編集により1883 年から1914 年まで、刊行されたСборник географических, топографических и статистических материалов по Азии. 全96 冊を収めたSecret Prints 1883-1914、マイクロフィッシュ502 枚から構成されます。
 ① は、上記文書館の軍事教育アーカイヴのうち、中国、日本、オスマン帝国、ペルシャなどに関するFond 444 ~ 451 を収録し、主として19 世紀以降、各地域に駐在した軍関係者からのレポートや本国との通信、および地図資料等をその内容としています。
 ② は、極東、中央アジア、インド、ペルシャ、オスマン帝国等の軍事、交通、貿易、民族等の情勢に関するレポートを収録する本篇87 冊、付録9 冊から成ります。なお、ほとんどの分冊には、標題紙の右上に「秘密」もしくは「非公開」と表示されていますが、一部の記事について調べたところ、ウズベキ スタン国立図書館の所蔵する『トルキスタン集成』に収録されているもの、あるいは、その編纂者ヴラジミル・メジョフ(1830-1894) の編集した『シベリア書誌Сибирская библиография』に収録されているものがありました。これは、「秘密」とは言っても、軍関係者以外にもある程度アクセスの可能性があったことを 示すように思われます。
 なお、この資料は本センターの他、京都大学地域研究統合情報センターが収蔵しています。
[兎内]

FBIS データベースの導入


 Foreign Broadcast Information Service(略称FBIS)は、1941 年に米国ルーズベルト大統領の指示で発足したForeign Broadcast Monitoring Service(FBMS)をその前身とし、CIA の管轄下にあって外国の放送や新聞等の情報を分析・翻訳する機関です。センターは、その発行するDairy Report のソ連邦篇/ 中央ユーラシア篇を、1984 年から1996 年にかけて購読していました。
 センターでは、この4 月から、このDairy Report をオンライン・データベース化した製品の一部を利用できるように契約しましたのでお知らせします。
 利用できる範囲は、1974 ~ 1996 年の、地域6. 東欧諸国および、地域7. ソ連邦と旧ソ連諸国です。なお、同時利用端末数は無制限ですが、センター内のIP アドレス(学内でなく)からのアクセスに限定されますので、ご注意願います。
[兎内]



→続きを読む
スラブ研究センターニュース No.125 index