スラブ研究センターニュース 季刊 2008 年春号 No.113 index

研究の最前線


北海道とロシア極東地域の持続可能な開発に向けた環境フォーラム

洞爺湖サミットに合わせて、北海道大学は、6 月23 日から7 月11 日をサステナビリティ・ ウィーク2008 と銘打ち、環境問題に関わる様々な催しを企画しています。その先駆けとして、 6 月19 日木曜日の午後に、「北海道とロシア極東地域の持続可能な開発に向けた環境フォー ラム」が、北海道大学、北海道、北海道経済連合会、北海道開発局、北海道新聞社の主催で おこなわれます。これは、北海道が札幌ドームで開催する「環境総合展2008」の一角をお借 りすることになります。

センターは、北海道大学の低温科学研究所と北見工業大学とともに、ロシア極東の研究機 関と連携して、昨年度より2012 年までの5 ヵ年計画で、「環オホーツク環境研究ネットワー クの構築」に取り組んでいます。オホーツク海は、アムール川が注ぎ、世界で最も低緯度で 凍るために、世界有数の生物生産力の高い豊かな海であると同時に、地球温暖化の影響を最 も受けやすい海でもあります。我々のプロジェクトは、オホーツク海の周辺諸国に共通の科 学的認識を提供することを、重要な社会的貢献と位置付けています。今回のフォーラムも、 その一環として、北海道はもとより、沿海地方、ハバロフスク地方、サハリン州からも環境 行政に携わる方をお招きします。

フォーラムは二部から成ります。セッション1 では、自然科学者が、アムール川の汚染、 オホーツク海の水産資源、海洋の循環について報告します。アムール川の汚染については、 ハバロフスクの水・生態学研究所から研究者をお招きします。セッション2 では、行政と開 発の立場から議論を進めるために、上記のロシア極東地域から行政官各1 名、北海道から1 名をお招きするのに加えて、スラブ研究センターから劉旭さんが、極東の石油・ガス・パイ プライン建設と環境問題について報告します。

なお、この環境フォーラムをはじめ、北海道大学のサステナビリティ・ウィーク2008 に参 加希望の方は、ウェブ上で参加登録できます。
https://sw2008.jp/application/ 

[長縄]

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