研 究 の 最 前 線

◆ 1996年度夏期国際シンポジウムの開催 ◆

今年度の夏期国際シンポジウムは、前号でお知らせした日程よりも1日早い7月24日15時 30分から始まり、27日まで開催されることになります。東欧経済史の重鎮で、現在はUCLA に籍を置くベレンド教授が急遽来日し、このシンポジウムに参加いただくことになったことに 伴う日程変更ですので、ご了承ください。ベレンド教授の開会講演から26日までのプログラム はすべて英語でおこなわれますが、27日午前のロシア大統領選挙をめぐるパネルディスカッ ションは日本語でおこなわれます。
今回は東中欧諸国の国際関係を中心にプログラムを組みましたが、この問題は旧ソ連地域を も含む今後の国際関係の動向と深く関連した問題といえます。皆様のご参加をお待ちしており ます。[林]

プログラムの 内容

◆ 1997年度外国人研究員候補決まる ◆

7月1日に開催されたセンター協議員会において、1997年度の外国人研究員候補に関する審 議がおこなわれ、正候補、副候補各3名が正式に承認されました。正候補として選ばれたのは 以下の方々です。

モルデチャイ・アルトシューラー(イスラエル、ヘブライ大学現代ユダヤ人研究所教 授)
ボリス・N・ミロノフ(ロシア科学アカデミー・ロシア史研究所主任研究員)
ヴォロディムル・A・ポトゥルニツキー(ウクライナ科学アカデミー・ウクライナ史料 学研究所主任研究員)

アルトシューラー教授は『第2次大戦以降のソ連のユダヤ人:人口と社会構造』(1987) で知られる現代ユダヤ人研究の権威ですが、同時にまたソ連の少数民族問題にも造詣が深 く、その専門は歴史・人口学・政治学と多岐にわたる方です。センターでは「ソヴェト後期 およびポスト・ソヴェト期のソ連・ロシアにおける民族政策の趨勢」というテーマで、1997 年6月1日から1998年2月28日まで滞在される予定です。

ミロノフ氏はロシア帝政期の社会経済史を専門とする歴史家で、近年は「帝政ロシアの社 会史:1700-1917」に取組んでおられます。ペテルブルグ大学教授も兼任。センターでは 「帝政ロシアにおける農民、町民、貴族の基本的社会制度」という研究テーマのもとに、 1997年6月1日から1998年3月31日まで滞在される予定です。

ポトゥルニツキー氏はウクライナ政治思想史を専攻する気鋭の歴史家で、母国の政治思想 史を広くヨーロッパ思想史の枠組みのなかに位置付けつつ、とりわけロシア、ポーランド、 ドイツとの比較を通して相互影響や相互認識の究明に努めておられます。センターでは「ウ クライナとロシアの政治思想(1800-1945)の比較分析」という研究テーマのもとに、1997 年6月1日から1998年3月31日まで滞在される予定です。

なお、1996年度外国人研究員のエヴゲニー・アニシモフ、スティーヴン・コトキン、ノダ リ・シモニアの3氏、およびCOE研究員としてイリーナ・コジェーヴニコワ、ヴィトルト・ モラフスキの両氏がすでにセンターに着任しておられます。[井上]


◆ 1996年度鈴川基金奨励研究員決まる ◆

超低金利の継続で鈴川基金の運用は非常に苦しい状況にありますが、若手研究者への支援と いう基金の役割の重要性を考え、できる限りの努力をしています。今年度は18名の応募者の中 から、以下の5名の方をお迎えすることになりました。今回応募してこられたのはほとんどが ロシアを専門とする人たちでしたが、東欧や、ロシア以外の旧ソ連諸国を専門とする人にもど
んどん応募してもらいたいと思います。[宇山]

氏 名/所 属/滞在期間/ホスト教官/研究テーマ

池田嘉郎/東大・院・博士課程/96.7.15〜8.2/原暉之/1918年から1921年のペトログラー ド市行政機関・民衆機関の動向

佐藤正則/東大・院・博士課程/96.7.22〜8.11/望月哲男/1890年から1910年のロシア・ マルクス主義の哲学と世界観

楯岡求美/東大・院・博士課程/96.7.19〜8.3/宇山智彦/メイエルホリドの演劇活動と1920 年代・1930年代前半の社会状況の関連

崔 在東/東大・院・博士課程/97.1.20〜2.5/家田修/20世紀初頭のロシアにおける農業 と/協同組合

渡邊日日/東大・院・博士課程/97.1.29〜2.12/井上紘一/旧ソ連・東欧の人類学文献の調 査及び革命前ロシア民族学とシベリア地方主義の関連

◆ 本年度文部省科研費プロジェクト ◆

1996年度のセンター教官が代表を務める文部省科学研究費補助金による研究プロジェクトは 次のとおりです。[加我]

重点領域研究 スラブ・ユーラシアの変動−自存と共存の条件−/皆川修吾
  〃 政治改革の理念とその制度化過程/皆川修吾
  〃 地方統治と政治文化/家田修
  〃 地域間及び国家間協力関係の展開/林忠行
  〃 経済システム転換期における企業の動態分析/山村理人
  〃 経済構造と経済循環の変化に関する実証的分析/田畑伸一郎
  〃 民族の問題と共存の条件/井上紘一
  〃 地域と地域統合の歴史認識/原暉之
  〃 文芸における社会的アイデンティティ/望月哲男

国際学術研究 ロシアにおける地域社会の動態分析/山村理人
  〃 東中欧地域国際関係の変動/林忠行

データベース ロシア政治エリートのデータベース/皆川修吾
  〃 ソ連経済統計データベース/田畑伸一郎

◆ 北海道スラブ研究会総会開催 ◆

北海道スラブ研究会の1996年度総会はさる4月26日に開催されました。
総会では昨年度の研究会活動および会計の報告がなされ、出席者から了承されました。会の 研究会活動が専門家に偏り過ぎていた点を改め、会費を有効に利用して遠方の報告者を呼ぶな どして、会の活性化をはかることなどが提案されました。
また新役員は次のように決まりました。

世話役代表:林忠行(センター)
世話役:大西郁夫(北大文)、匹田豪(小樽商大)、田口晃 (北大法)、高岡健次郎(札幌学院 大)、所伸一(北大教育)、徳永彰作(札幌大)、杉浦秀一(北大言語文化)、吉野悦雄(北大経 済)
会計係:松田潤(センター)
会計監査:吉田文和(北大経済)
連絡係:村上隆(センター)

総会にひきつづきセンターに4月から赴任した宇山智彦が「文学作品に見るカザフ人の自己 認識」と題する報告をおこない、活発な質疑応答の後、恒例になっているビア・パーティーが おこなわれ、盛会のうちに総会は終わりました。[松田]

◆ 専任研究員セミナー ◆

1996年度に入って、家田研究員が5月13日に「ハンザとハンジャ:南スロヴァキア割譲と 協同組合の統合」と題して、研究成果を報告しました。コメンテーターは早稲田大学政経学部 の長與進氏にお願いいたしました。普段はコメンテーターを地元の研究員にお願いするのです が、研究テーマが専門化されますと、狭い範囲ではなかなか専門家が見つけられず、長與氏に はわざわざ東京からお越し願いました。感謝しております。常日頃、日本におけるスラブ研究 の層の薄さを漠然と感じていますが、このようにコメンテーター探しに現実に直面しますと、 実感として研究者不足を味わいます。家田報告に対しては、地名の統一性、生活あるいは経済 の視点欠如、何故この地域を扱うのか、などさまざまな問題が提起されました。

5月20日の田畑研究員の研究報告と6月19日の皆川研究員のそれは英文による論文でした。 センターは毎年夏期に国際シンポジウムを英語でおこなっていますが、専任研究員セミナーで の研究報告も最近では英文のものがみられるようになりました。それだけ国際化されてきたと いうことでしょうか。読み手にとっては骨がおれると感じるのは小生だけでしょうか。田畑研 究員の報告テーマは、“Changes in the Production and Distribution of Russian GDP(1989-1994)”で、北大経済学部の吉野悦雄氏にコメンテーターをしていただきました。この論文は、 「ロシアの経済成長と経済改革についての研究」の長期的課題に基づいて研究を進めたもので す。各研究員からは用語規定、データのAvailabilityとReliability、など、常に統計を扱う研 究者を悩ませるような問題が指摘されました。

皆川研究員のテーマは“Regionalism in a Transitional Period: The Case of Primorskii Krai”で、センターの本年度の外国人研究員であるコトキン氏にコメンテーターをお願いしま した。専任研究員セミナーで外国人研究員がコメントするのは初めてのことです。沿海地方の 地方エリート258名のアンケート調査に基づいた地方主義の制度化指向の分析は、おそらくこ れまでほとんどなされたことがなく、それだけに英文で出版すれば、大変意味のあることだと 思います。近年、センターでも現地調査による分析・研究が目立つようになりましたが、調査 手法について経験のある研究員から鋭い指摘がありました。しかし、本当のところ現地調査は 体力、資金もろもろでしんどいものです。[村上]

◆ ロシア科学アカデミー極東支部極東諸民族歴史・考古・民族学研究所との交換  ◆

センターと同研究所との交流協定に基づき、センター側からは田畑が8月1〜9に同研究所に滞在し、「ロシア極東の企業・地域の統計調査」に関する研究をお こなう予定です。また、 同研究所側からはオレグ・セルゲーエフ氏(歴史学)が、センターに10月20日から11月3日 まで滞在する予定です。[田畑]

◆ 研究会活動 ◆

ニュース65号以降の北海道スラブ研究会とセンター特別研究会の活動は以下の通りです。[大須賀]

4月22日 A. マクミラン(ロンドン大)“Russian Language of the Third Wave of Emigrants”(特別研究会)

4月26日 宇山智彦(センター)「文学作品に見るカザフ人の自己認識」(北海道スラブ研究 会)

5月9日 M. ホラーレク(労働・社会問題研/プラハ)“Transborder Labor Migration in Central and Eastern Europe”(特別研究会)

5月21日 I.M. ゴレムビオフスキー(『イズベスチヤ』)「ロシアの政治情勢と大統領選挙」 (北海道スラブ研究会)

6月5日 V.イワノフ(ロシア科学アカデミー世界経済・国際関係研)、A.ロヂオーノフ(在 日ロシア通商代表部)“The Climate of Investment in the Russian Far East”

6月14日 林忠行(センター)、矢田部順二(同)「チェコの総選挙について」(昼食懇談会)


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第11回公開講座終わる


今年の公開講座は、5月13日から6月3日まで7回にわたって開かれ、117人の市民や学生 の方々を迎えて盛況のうちに終了しました。テーマは「中央アジアの世界:シルクロードから 現代へ」でした。センター専任の3人のほかに、学外から4人の講師を迎え、様々な角度から 中央アジアを論じました。受講者のアンケートでは、「未知の世界だった中央アジアを身近に感 じることができるようになりました」などの意見が寄せられ、好評 でした。ただ受講者の一部には、漫談や旅行案内を求める傾向も見 られます。あくまで学問的な成果を分かりやすく公開するという趣 旨が理解されるよう、開講方法を工夫していく必要がありそうで す。[宇山]



学 界 短 信

◆極東諸民族歴史・考古・民族学研究所(ウラジオストク)の国際会議 に参加して◆

沢田 和彦 (埼玉大学)

◆ 日本国際政治学会 ◆

5月18日・19日に立命館大学で春季研究大会が開催された。スラブ地域研究に関連する報告 としては、共通論題「地球環境と国際政治」で、百瀬宏氏(津田塾大)が、旧ソ連地域周辺に おける下位地域協力、とくに環内海地域協力を事例として取り上げながら「地域協力の対象と しての環境問題」というタイトルで報告をおこなった。また、ロシア・東欧分科会では、末沢 恵美氏(東海大)が「ソ連崩壊後のロシア−ウクライナ関係」、矢田部順二氏(北大)が「『追 放』ズデーテン・ドイツ人補償問題をめぐるチェコ−ドイツ関係の現状」という報告をおこなっ た。[林]


◆ 比較経済体制学会第36回全国大会 ◆

今年度の大会が5月30日〜6月1日に立命館大学で開催された。共通論題は「国有企業改革 の現状と課題」で、山村理人(北大)「旧国有企業の現状と課題:ロシアおよび東欧のケー ス」、木崎翠(横浜国立大)「中国:市場化へ向かう経済と企業」、家本博一(南山大) 「国有企業改革の現状と課題:ポーランド」、玉村博巳(立命館大)「先進国民営化の特 徴:フランスを中心に」、堀坂浩太郎(上智大)「新興工業国ブラジルにおける国有企業の 民営化」の報告があった。このほかに、自由論題として、村上隆(北大)「ロシアの石油・ ガス産業の私有化過程」、高橋昭雄(東大)「ミャンマーの農業・農村の現在」の報告があ り、数量経済研究会での報告として、雲和広(京大・院)「ソ連・ロシアにおける人口移動 とその構造」、尾近裕幸(和歌山大)“On the Debate between 'Gradualism' and 'Big-Bang': A Consideration from Hayekian Perspective”があった。本学会は、社会主義経済学会から名称が変わって3年を経過したが、今年の大会では現・旧社会主義圏以外の経済に関 する報告が増え、今後の学会の研究方向が次第に明確になりつつあるという印象を強く受け た。[田畑]

◆ Soviet Geography 誌の誌名と内容の変更 ◆

Soviet Geography誌は、1960年に故Theodore Shabad氏によって創刊された雑誌で、ソ連に関する地理学的研究の発表の場として、大きな役割を果たしてきた。ソ連の崩壊を受け て、1992年からは誌名をPost-Soviet Geographyに変えたが、この時期からは、地理学的研 究だけではなく、経済、政治などの領域をカバーする雑誌に変貌し始めた。実際、最近で は、選挙、外国投資、土地改革などに関する興味深い研究が掲載されるようになっている。 このような変化に対応して、今年からは、誌名をさらに Post-Soviet Geography and Economicsに変えることとなった。今回の誌名の変更はカバーする学問領域の変更の みを反 映しているが、実際には、カバーする地理的領域の変更を伴っていることが、同誌1996年第 1号の巻頭言で明らかにされている。それによると、今後は、旧ソ連だけでなく、中・東欧地 域までを視野に入れるとのことである。これからは、スラブ地域経済に関する英語の雑誌と しては、Europe-Asia Studies (旧Soviet Studies)誌、Post-Soviet Affairs (旧Soviet Economy )誌などと並んで、重要な雑誌になるのではないかと想像される。同誌編集部から は日本人研究者からの投稿を歓迎する意向が伝えられている。[田畑]

◆ 学会カレンダー ◆

1996年 7月24〜27日 スラブ研究センター夏期国際シンポジウム。
10月5〜6日 ロシア・東欧学会第25回大会。於新潟大学。
10月19〜20日 日本ロシア文学会総会・研究発表会。於創価大学。
10月26〜27日 ロシア史研究会大会。於成蹊大学。
11月13〜17日 AAASS(米国スラブ研究促進学会)第28回年次大会。於ボストン。連絡 先:AAASS, 8 Story St., Cambridge, MA 02138, USA.
1997年 1月30日〜2月1日 スラブ研究センター冬期研究報告会。
9月3〜11日 ウラジオストク極東諸民族歴史・考古・民族学研究所国際シンポジウム「北東アジアにおける歴史体験と諸人種、文化、文明の相互作用のパー スペクティヴ」
11月19〜26日 AAASS第29回年次大会。於シアトル。
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図書室だより

◆ 資料の再配置について ◆

今年に入って以降センターにお立ち寄りの方には、お気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、センターの収集 した資料の配置に一部変更があります。
これまで、図書、製本雑誌、製本新聞については附属図書館西2階書庫に一括して配置されてきましたが、去る1月に次の資料を移動しました。

(1) 和雑誌 −  附属図書館 (他の和雑誌と混排)
(2) 和図書 −  センター内に移動
(3) 英米博士論文 −  センター内に移動

(2)、(3)の利用については、センター図書室で申し込んでいただくこととなりますが、貸出に ついてはご不便をおかけします。

これは、北大附属図書館の書庫狭隘により、センターの管理換えする資料を配置する場所が ないため、附属図書館との協議を経て、当面の措置として実施したものです。また、製本新聞 については書架の強度の関係もあり、当面管理換えせず、センター図書室内に配置することと なりました。7月中にそのための工事を予定しています。残念ながらこれだけのことをしても、 書庫問題の解決としては一時しのぎにしか過ぎません。今年度末には再び西書庫2階のスペー スが限界に近づくため、来年度に向けて、関係者の協力に期待しつつ、もう一度頭をひねらな ければなりません。[兎内]

◆ 「旧ソ連共産党・ソヴェト国家機密文書集成」の受入 ◆

センターニュース 64号で紹介いたしました、上記マイクロフィルムセットの受入が始まっ ています。

このセットは、TsKhSD(同時代文書保存センター)、RTsKhIDNI(ロシア現代史文書保存? 研究センター)、GARF(ロシア連邦国家アルヒーフ)というモスクワの三つの文書館のopis' (資料目録)とdelo(資料本体)から成る予定です。昨年度はそのうち、資料目録で既作成分の 452リールと、資料本体のうちTsKhSD、フォンド6(党統制委員会)の一部を購入し、現在利用 可能です。以後の受入については順次お知らせいたします。[兎内]

◆ チェコ文学コレクションの整理完了 ◆

センターニュース55号(1993年10月)で橋本氏から懇切な紹介をよせていただきました上 記コレクションの整理は、昨年秋に完了しました。弱っている資料が多いこと、現在の書庫事 情などを勘案し、センター内に別置しました。北大の目録で所在が「スラブ研チェコ文学」と 表示される資料がそれです。利用される方は、センター図書室でお申し込みください。[兎内]

   
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編 集 室 便 り

◆ 『スラヴ研究』 ◆

センター和文紀要『スラヴ研究』44号への投稿を受け付けています。奮ってご投稿下さい。 原稿の締め切りは9月末、来年3月発行の予定です。[田畑・大須賀]

◆ Acta Slavica Iaponica ◆

センター欧文紀要 ACTA SLAVICA IAPONICA, Tomus 14 は、96年秋の発行を目指して編集が進行中です。次号(Tomus 15)の投稿を希望される方はご一報下さい。執筆申込書と 投稿規程をお送りします。[原・大須賀]


   
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み せ ら ね あ

◆ 人 物 往 来 ◆

ニュース65号以降のセンター訪問者(道内を除く)は以下の通りです。[林]

4月22日 A. マクミラン(McMillin)氏(ロンドン大)
5月9日 M. ホラーレク(Horlek)氏(労働・社会問題研/プラハ)
5月13日 加藤九祚氏(創価大)、長與進氏(早大)
5月16日 清水学氏(宇都宮大)
5月20日 岡奈津子氏(アジア経済研)
5月21日 I.M. ゴレムビオフスキー(Gorembiovskii)氏(『イズベスチヤ』) 5月30日 小松久男氏(東大)
6月5日 V. イワノフ(Ivanov)氏(ロシア科学アカデミー世界経済・国際関係研)、A. ロヂオーノフ(Rodionov)氏(在日ロシア通商代表部)
6月27日 毛利和子氏(横浜市立大)、天児彗氏(青山学院大)

◆ 研究員消息 ◆

井上紘一研究員は、4月4日〜5月4日の間「極東の民族学研究に関する学術交流」のため、 ロシア連邦に研修旅行。

林忠行研究員は、5月27日〜6月5日の間「チェコ共和国の下院選挙に関する研究」のため チェコ共和国に出張。

矢田部順二研究員は、5月27日〜6月8日の間「チェコ共和国議会選挙の現地調査」のため、 チェコ共和国に出張。[加我]




  
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編集後記

今までニュースで紹介したことはなかったけれど、もしかしたら年間を通して最大の行事と なりつつあるのでは? と思わせられたのが6月14日におこなわれた恒例の「公開講座打ち上 げジンギスカンパーティー」。就職したてで北海道の風俗にうといU氏など「どうしてジンギ スカン?」という面もちだったけれど、この地では事有るごとに、何にでもかこつけて、この ワイルドな羊料理を食すのが習慣。「ジンギスカンでも食おうか」ではなく「やっぱり今日はジ ンギスカンでナイカイ」という栄えある特別料理なのだ。公開講座のために“内地”からわざ わざご足労願った講師の諸先生方も招きたいのだが、そういうわけにもいかないので、これは 内輪の集まり。でも、研究員のファミリーからセンターで働き始めたばかりのアルバイトの人 まで参加者総勢60人を超えるとなると準備の方も一日がかり。昔、規模の小さかったころは 「ちょっとした気晴らし」だったのに、そんなものではなくなってしまった。小学校の炊事遠足 のように人でごった返した光景を見ていると、「センターが発展するのは歓迎すべきことではあ るけれど、組織が大きくなるというのも疲れるもんだなー」と密かに思ってしまった。お肉は とてもおいしかったけど。

 



1996年7月23日発行
編集責任 大須賀みか
編集協力 山村理人
発行者 林 忠行
発行所 北海道大学スラブ研究センター 060-0809 札幌市北区北9条西7丁目
・011-706-3156、726-8782 Fax. 011-706-4952 インターネットホームページ:http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/




  
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