スラブ研究センターニュース 季刊 2002 年夏号 No.90

 

2002 年度スラブ研究センター夏期国際シンポジウム
スラブ・ユーラシアにおける国民史の構築と脱構築

2002 年 7 月 10 日 (水) 〜 13 日 (土) センター 4 階大会議室

7 月 10 日 (水)

15:00-17:30 特別講演 司会: 林忠行 (SRC)
1) V. ブルダコフ (ロシア科学アカデミー・ロシア史研究所、ロシア/SRC 客員教授) 「新独立スラブ諸国におけるロシア・ソビエト史の『国民化』の試み」
2) A. カペレル (ウィーン大、オーストリア) 「ポスト・ソビエト歴史学におけるロシア帝国とその諸民族」

17:30- ビヤレセプション

7 月 11 日 (木)

9:30-12:00 セッション 1   ポスト社会主義時代の「国民史叙述」
1) V. シュニレルマン (ロシア科学アカデミー・民族学人類学研究所、ロシア) 「構築された本源主義: ソビエト期およびポスト・ソビエト期の北カフカスにおけるテュルク人のアイデンティティと祖先」
2) 長與進 (早稲田大) 「スロヴァキア史学のパラドクス: 独立スロヴァキア国 (1939-1945) という難問」
3) H. エイブラムソン (フロリダ大西洋大、米国) 「居心地のよい孤立の終焉:ポスト・ソビエト時代のユダヤ史の叙述」
司会: 松里公孝 (SRC)   討論: 塩川伸明 (東京大); 帯谷知可 (国立民族学博物館)
13:30-15:30 セッション 2   文化と国民史 (1)
1) T. グランツ (カレル大、チェコ) 「方法、メッセージ、操作: 歴史叙述批評」
2) 貝澤哉 (早稲田大) 「19 世紀後半におけるロシア文学史の国民化: A.N. プイピンのロシア国民文学研究」
司会: 宇多文雄 (上智大)   討論: 川端香男里 (川村学園女子大); 野中進 (埼玉大)
15:45-17:45 セッション 3   文化と国民史 (2)
1) M. バルトロヴァー (カレル大、チェコ) 「根源の追求: 中欧諸国の歴史学における中世美術」
2) P. カラギョゾフ (カレル大、チェコ/SRC 客員教授) 「スラブ・ナショナリズムの概観」
司会: 井上紘一 (SRC)   討論: 沼野充義 (東京大); 鐸木道剛 (岡山大)
18:30-20:30 懇親会 (札幌アスペンホテル)

7 月 12 日 (金)

9:30-11:30 セッション 4   ロシア帝国の近代化とナショナリズム
1) M. ドルビロフ (ヴォロネジ国立大、ロシア) 「ロシアにおける 1861 年農奴解放と帝国官僚制のナショナリズム」
2) 宇山智彦 (SRC) 「カザフの『想像の共同体』形成におけるロシア植民地行政の役割: ステップ地方新聞 (1888-1902 年)」
司会: 家田修 (SRC)   討論: 松里公孝; 小松久男 (東京大)
13:00-15:00 セッション 5   イスラームと国家
1) A. フランク (米国) 「カザフ・ステップにおけるイスラームの変容とロシア統治: 1742-1917 年」
2) 北川誠一 (東北大) 「南コーカサス・ムスリム組織の国家機関化について」
司会: 原暉之 (SRC)   討論: J. ショーバーライン (ハーヴァード大、米国); 宇山智彦
15:15-17:15 セッション 6   中・東欧の近代と国民意識
1) V. パウノフスキ (ブルガリア科学アカデミー・バルカン研究所、ブルガリア) 「ブルガリアの対バルカン諸国政策と少数民族: 1878-1912 年」
2) 篠原琢 (東京外国語大) 「市民社会の基礎としての地方自治体: 19 世紀チェコにおける地方政治と国民文化形成」
司会: 林忠行   討論: 南塚信吾 (千葉大); 佐原徹哉 (明治大)

7 月 13 日 (土)

エクスカーション: 北海道開拓記念館、北海道開拓の村

 

研究の最前線

◆ 2002 年度夏期国際シンポジウム ◆
「スラブ・ユーラシアにおける国民史の構築と脱構築」

恒例の夏期国際シンポジウムが間もなく開催されます。 プログラムを冒頭ページに掲載しました。 [編集部]

◆ 2002 年度外国人研究員 (短期) の紹介 ◆

2002 年度短期外国人研究員として、以下の 3 名が決まり、現在、受け入れ準備が進められています。

(1) デヴィッド・ウルフ (Wolff, David)
所属・地位:   ウッドロウ・ウィルソン・センター冷戦史プロジェクト、上級研究員
研究テーマ:   全ての法を超えて: バルト諸国における KGB、1945-1991 年
滞在期間:   2002 年 9 月 2 日 〜 10 月 31 日

(2) ヴラジミル・アレクセーヴィチ・コテルニコフ (Kotel'nikov, Vladimir Alekseevich)
所属・地位:   ロシア科学アカデミー・ロシア文学研究所、副所長
研究テーマ:   19〜20 世紀のロシアの思想、政治、文化における「東方問題」
滞在期間:   2002 年 8 月 1 日 〜 10 月 10 日

(3) ヨシコ・マーガレット・ヘレラ (Herrera, Yoshiko Margaret)
所属・地位:   ハーヴァード大学・政治学部、助教授 (デーヴィス・センター研究員)
研究テーマ:   国家の評価: 統計機関の変容とロシア国家
滞在期間:   2002 年 12 月 1 日 〜 2003 年 2 月 2 日

なお、残念ながら、COE [Center of Excellence] 短期外国人研究員の制度が今年度から廃止され、2003 年度以降の短期外国人研究員制度の継続が困難になっています。 したがって、来年度の短期外国人研究員の応募は、今のところ予定していません。 [山村]

◆ 2002 年度鈴川基金奨励研究員決定 ◆

選考の結果、次の 4 名の方々が本年度の鈴川基金奨励研究員として選ばれました。 [原]

氏 名所属滞在期間ホスト教官研究テーマ
あおき のりこ
青木則子
神戸市外大・院
博士課程
2002.7.5〜
7.21
望月哲男ロシア語の「待遇表現」に関する研究
くぼ けいいち
久保慶一
早大・院
博士課程
2002.7.8〜
7.21
林忠行ボスニア和平プロセスにおける政党と民族問題
のまち もとき
野町素己
東大・院
博士課程
2002.7.12〜
7.21
井上紘一スラブ言語学における統語・意味論研究
はまもと まみ
濱本真実
京大・院2002.7.1〜
7.20
宇山智彦勤務タタールのロシア正教改宗について

◆ 2002 年度文部省科研費プロジェクト ◆

2002 年度のセンター教官が代表を務める文部省科研費補助金による研究プロジェクトは次の通りです。 [畑]

基盤研究 (A)
田畑伸一郎「ロシアの世界経済との統合に関する総合的研究」 (継続)
林忠行「東欧・中央ユーラシアの近代とネイション」 (継続)
家田修「東欧の地域社会形成と拡大 EU の相互的影響に関する研究」 (新規)
基盤研究 (B)
井上紘一「ピウスツキによる極東先住民研究の全体像を求めて」 (継続)
望月哲男「転換期ロシアの文芸における時空間イメージの総合的研究」 (新規)
村上隆「オホーツク海の流出油防除対策の総合的研究」 (継続)
基盤研究 (C)
岩下明裕「ポスト冷戦時代の中露関係と東北アジア: 多様化する国境地域協力」 (継続)

◆ 北海道スラブ研究会総会の開催 ◆

去る 4 月 22 日、北海道スラブ研究会の年次総会が開催されました。 新たな年度を迎え、役員改選がおこなわれました。 世話役代表には家田修スラブ研究センター長が就任いたしました。 連絡係は松里公孝 (センター) から村上隆 (センター)、世話役の徳永彰作 (札幌大) が松田潤 (札幌大) に、会計係が松田潤から大須賀みか (センター) にかわりました (役員氏名は下記の通り)。 2001 年度の活動報告、会計報告、新役員ともに承認されました。

続いて、岩下明裕助教授 (センター) が「中露“パートナーシップ”の展開: ポスト冷戦時代の“地域協力”」というタイトルで報告しました。 パートナーシップという問題を中露の地域協力の視点から分析しました。 昨年度、本研究会で報告しましたロシア連邦科学アカデミー極東研究所所長のチタレンコ氏の話と比較すれば、双方のパートナーシップの理解に問題を投げかけていることがわかると思います。 [村上]

〈役員一覧〉
世話役代表:家田修 (センター、新任)
世話役:大西郁夫 (北大文学部、留任)、佐々木洋 (札幌学院大、留任)、杉浦秀一 (北大言語文化部、留任)、田口晃 (北大法学部、留任)、松田潤 (札幌大、新任)、所伸一 (北大教育学部、留任)、匹田剛 (小樽商大、留任)、吉野悦雄 (北大経済学部、留任)
会計係:大須賀みか (センター、新任)
会計監査:吉田文和 (北大経済学部、留任)
連絡係:村上隆 (センター、新任)

◆ 研究会活動 ◆

ニュース 89 号以降の北海道スラブ研究会およびセンター研究会の活動は以下の通りです。 [大須賀]

4 月 22 日岩下明裕 (センター) 「中露“パートナーシップ”の展開: ポスト冷戦時代の“地域協力”」 (北海道スラブ研究会総会)
5 月 14 日B. ルーブル (ケナン研究所 / 米国) “Industrial Capitalism, Metropolitan Growth, and the Pragmatic Politics of Social Fragmentation: Moscow-Chicago-Osaka, 1870-1920” (センター研究会)
6 月 14 日望月喜市 (北大名誉教授) 「サハリン天然ガス導入を巡る諸問題」 (北海道スラブ研究会)

 

センター第 17 回公開講座
米国同時多発テロ後のユーラシア: 国際関係とイスラーム

2002 年度のセンター公開講座は、5 月 13 日から 6 月 3 日までの毎月曜と木曜、計 7 回にわたって以下のプログラムで開かれました。

第 1 回   5 月 13 日 (月)   テロリズムの権力政治中村研一 (北大法学研究科)
第 2 回   5 月 16 日 (木)   「テロとの戦い」は中央アジアに何をもたらしたか岡奈津子 (アジア経済研究所)
第 3 回   5 月 20 日 (月)   「イスラーム原理主義」と「聖戦」の論理飯塚正人 (東京外大)
第 4 回   5 月 23 日 (木)   ロシアにとっての同時多発テロ中村裕 (秋田大)
第 5 回   5 月 27 日 (月)   「ならず者」から「悪の枢軸」へ: イランの視角から森本一夫 (北大文学研究科)
第 6 回   5 月 30 日 (木)   反テロ同盟と中ロ関係岩下明裕 (センター)
第 7 回   6 月 3 日 (月)   ターリバーン後のアフガニスタンとパキスタン山根聡 (大阪外大)

今回の講座は、旧ソ連・東欧という枠を越えて中東や南アジアなどにも視野を広げながら、あくまで地域の視点から国際情勢を論じるという、センターの新しい方向性と固有の独自性の両方を体現する企画となりました。 部門改組によってセンターに中央ユーラシア部門が新設された年の催しとしても、ふさわしいものだったと思います。 ホットな話題を取り上げただけに、受講者の皆さんも毎回熱心に聴いておられました。

 
第 7 回目  山根聡氏の講義

各講義では、イスラームと国際政治の理解の仕方や、中央アジア、ロシア、イラン、アフガニスタン、パキスタンの情勢について、それぞれの専門家が熱弁をふるいました。 歴史的背景についても現状についても、マスコミ報道では得られない濃密な情報を提供し、さらに権力とは何か、戦争とは何かといった根源的な問題に切り込む講義に、受講者の方々は感銘を受けていました。 閉講時のアンケートでは、「どの講義も『目からうろこ』の状態でした」、「視野が広くなりました」、「日頃の報道に接する姿勢などを考えさせられました」といった声が相次ぎました。 講師の多くがそれぞれの地域での豊富な滞在経験を持ち、現地の人々の視点を入れて説得力のある分析を展開したことも、好評でした。

なお、各講義の概要は、雑誌『しゃりばり』に近く連載されます。 [宇山]

 


 

学界短信

◆ 比較経済体制学会第 42 回大会開催される ◆

今年度の大会が 6 月 7〜8 日に岡山大学で予定通り開催された。 今年の共通論題は「移行諸国の産業構造転換」で、「産業構造転換と研究開発」、「ロシアの産業構造転換」、「東欧・中国の産業構造転換」に関する 3 つのセッションがこの共通論題に当てられ、計 8 本の報告がなされた。 比較的狭いテーマなので、ロシア・東欧諸国・中国の違いやその要因が明瞭に描き出されたように思われた。

今年の大会では、中兼和津次代表幹事と吉野悦雄事務局担当幹事の主導のもとに、学会活動活性化を目指したいくつかの提案が承認された。 1 つは、学会誌の大改革で、昨年度から投稿制に移行した『比較経済体制学会年報』を年 2 回発行体制にし、論文だけでなく、研究ノートや書評の投稿を認めるというものである。 投稿者は学会会員に限定されているが、正規の入会申請をおこなえば投稿できるので、投稿希望者は編集委員会に連絡されたい。 新しい編集委員会は、栖原学 (委員長)、木崎翠、田口雅弘、田中宏、田畑伸一郎、吉井昌彦の各会員で構成され、編集委員会は日本大学経済学部栖原研究室 (〒101-8360 東京都千代田区三崎町 1-3-2)に置かれている。 投稿締切は、1 号が 8 月 31 日、2 号が 12 月 31 日である。 年報の電子ジャーナル化も決められた。 もう 1 つは、院生など主として若手の報告の場として、秋期研究報告会の開催が決められたことで、今年度は東京近辺で開かれる予定である (場所・日時は未定)。

なお、来年度の大会は 2003 年 6 月 6〜7 日に東京大学で開催されること、再来年度は大阪経済大学で開催されることが決まっている。 [田畑]

◆ 学会カレンダー ◆

2002 年 8 月 26-29 日 第 5 回国際ウクライナ学会   於フェディコヴィチ名称チェルニフツィ大学 (チェルニフツィ市 / ウクライナ)   問い合わせは: Ukraine, 01001 Kyiv-1, vul.M.Hrushevs'koho, kimn.214, O.I. Petrovs'kyi Tel.&Fax. (380-44) 229-76-50
  10 月 5-6 日 ロシア・東欧学会 2002 年度大会   於上智大学   問い合わせは: 学会事務局 uenot​@mc.neweb.ne.jp
  10 月 19-20 日 2002 年度 (第 52 回) 日本ロシア文学会総会および研究発表会   於上智大学   問い合わせは: 学会事務局 rus​@boz.c​.u-tokyo.ac.jp
  10 月 26-27 日 ロシア史研究会大会   於西南学院大学   問い合わせは: 学会事務局 suzuken​@mn​.waseda.ac.jp
  11 月 21-24 日 AAASS (米国スラブ研究促進学会) 第 34 回全国大会   於ペンシルヴァニア州ピッツバーグ   詳しい情報は: http://www.fas.harvard.edu/​~aaass/
2003 年 1 月 29-31 日 スラブ研究センター 2002 年度冬期シンポジウム
  2 月 10-12 日 コンファレンス "The Russo-Japanese War and the 20th Century: An Assessment from a Centennial Perspective"   於ヘブライ大学 / エルサレム   詳しい情報は: http://clover.slavic.pitt.edu/​~aatseel/​conferences/​confdetail.html​#russo-japanese
  6 月 6-7 日 比較経済体制学会第 43 回大会   於東京大学 (記事参照)
  8 月 15-21 日 "13th International Congress of Slavicists"   於リュブリャナ / スロヴェニア   詳しい情報は: http://www2.arts.gla.ac.uk/​Slavonic/​13thics.htm
2005 年 7 月 25-30 日 ICCEES (中東欧研究国際評議会) 第 7 回世界会議   於ベルリン   詳しい情報は: http://www.rusin.fi/​iccees/

センターのホームページ (裏表紙参照) にはこの他にも多くの海外情報が掲載されています。 [大須賀]

 

大学院だより

センターの大学院講座 (正式には北海道大学大学院文学研究科歴史地域文化学専攻スラブ社会文化論講座) 開設以来 3 年度目になりますが、今年も修士課程前期入学試験の手続きが近づいてきました。 ちなみに前期試験は 9 月 10 日 (専門および共通外国語) 11 日 (口述試験その他)、出願期間は 7 月 25 日から 8 月 1 日までです。

手続はすべて文学研究科教務掛 (〒060-0810 札幌市北区北 10 条西 7 丁目 Tel.011-706-3005) でおこなわれております。 大学院文学研究科の概要、入試情報や過去問題などは、次のサイトでも見ることができます。 http://www.hokudai.ac.jp/​letters/

またスラブ社会文化論講座の特徴、学位、入試、授業内容、在籍者等については以下に詳しい説明がなされていますので参照してください。 http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/​center/​daigakuin.html

スラブ社会文化論講座の 2002 年度現在の在籍者は次の通りです。

氏名 学年 研究テーマ 指導教官
天野尚樹 D2 北東アジア国際関係史: 日本・中国・ロシアの国境概念 原暉之
倉田有佳 D2 在日亡命ロシア人 原暉之
桑島裕子 D2 ザバイカルと国際関係: 1890 年代〜 1930 年代 原暉之
志田恭子 D2 ノヴォロシア (ロシア帝国南ウクライナ) における少数民族と民族政策: クリム・ハン国、オスマン帝国からの入植者およびその残留民 松里公孝
クリフツォフ、ドミトリ D1 日本・ロシア・中国の三角関係と米国 岩下明裕
山本健三 D1 M.A.バクーニンにおけるスラヴ問題 松里公孝
市川渉 M2 ロシアの精神病、精神病棟について 望月哲男
仲井大祐 M2 パーヴェル・フロレンスキー研究 望月哲男
秋山徹 M1 ロシア支配下におけるクルグズ人社会の情況: 慣習法とロシア法の相克とアウルに於ける「農業運動」の批判的考察 宇山智彦
オイドフ バドバヤル M1 モンゴルの独立とロシア・モンゴル関係 (1911 年〜 1921 年) 原暉之
大武由紀子 M1 ソ連期プロパガンダ・ポスターについて 望月哲男
加藤美保子 M1 ロシアのアジア・太平洋政策における多国間安全保障 岩下明裕
シソンズ、マイケル M1 日露経済関係: 北海道とロシア極東の経済交流 村上隆
鈴木治郎 M1 ロシア経済の成長過程の研究: 産業と対外経済関係 田畑伸一郎
立花優 M1 カスピ海をめぐる国際関係とアゼルバイジャンの政治 宇山智彦
濱口史彦 M1 ウイグル人をめぐる中国とカザフスタンの民族政策の比較研究 宇山智彦
平塚慈 M1 ルーマニアにおける少数民族政策: ロマの問題を中心に 林忠行

センターの大学院教育に関する問い合わせは教務担当・望月哲男 (Tel.011-706-3801; tetsuo​@slav.hokudai.ac.jp) まで。 [望月]

 

図書室だより

◆ ジョージ・シェヴェロフ氏の逝去 ◆

スラブ言語学・文献学、とりわけウクライナ語学に重要な足跡を残した言語学者、ジョージ Y. シェヴェロフ氏は、2002 年 4 月 12 日、ニューヨーク市内の病院にて逝去されました。 93 歳でした。 氏は、学界のみならず、在米亡命ウクライナ人社会にあっても、非常に大きな存在であったと察せられ、心からお悔やみを申し上げたいと思います。

既に本誌の誌上にてお知らせしてきましたように (73 号 [1998 年春] 等を参照)、センターは氏との協定により 1997 年度から蔵書の購入を開始し、現在、その途上にあります。 伝えられるところでは、氏は、重病の中、残った蔵書のことをたいへん気にされていたとのことですが、ラトガース大学のミロスラヴァ・ズナエンコ教授と、相続人セオドア・コスチューク氏の迅速な手配によって、その後まもなく蔵書は日本に向けて発送され、6 月には東京に到着しました。 たいへん有り難いことであります。

今回の到着分によって、センターのシェヴェロフ・コレクションは近く完結を迎えることになるでしょう。 [兎内]

 

ウェブサイト情報

2002 年 4 月から 5 月までの 2 ヵ月間における、センターのホームページへのアクセス数 (但し、gif・jpg 等の画像形式ファイルを除く) を統計しました。 [山下]

  全アクセス数
(1 日平均)
うち、
邦語表紙
アクセス数
(1 日平均)
うち、
英語表紙
アクセス数
(1 日平均)
国内からの
アクセス数 (%)
国外からの
アクセス数 (%)
不明 (%)
4 月 166,686 (5,556) 8,369 (279) 2,354 (78) 66,202 (40%) 64,829 (39%) 35,655 (21%)
5 月 168,335 (5,430) 8,012 (258) 2,122 (68) 65,765 (39%) 63,779 (38%) 38,791 (23%)

 

編集室だより

◆ スラヴ研究 ◆

和文レフェリーズジャーナル『スラヴ研究』第 50 号(2003 年 3 月発行予定) の投稿申し込みおよび原稿を受け付け中です。 (申し込みは 6 月末締切りですが、7 月上旬ぐらいまで受け付けます)。 申し込みフォームは、センターのインターネット・サイトから入手するか、センター大須賀みか宛ご請求ください。 投稿規定・執筆要領・引用注の様式も同様の方法で入手してください。 原稿締め切りは 2002 年 8 月末で、レフェリー審査によって採否が決められます。 多数の投稿をお待ちしています。 [岩下]

ACTA SLAVICA IAPONICA

2002 年末に刊行予定の第 20 号への投稿はすでに締め切られ、現在、複数レフェリーによる審査がおこなわれています。 [松里]

◆ 研究報告シリーズ No.83, No.84, No.85 の刊行 ◆

以下の 3 つの『スラブ研究センター研究報告シリーズ』が刊行されました。

No. 83 『CISの安全保障問題』
角田安正 「同時多発テロは米露関係を一変させたか: カスピ海石油の輸送路の選定とテロ対策を中心に」
廣瀬陽子 「南コーカサス地域の安全保障: 『コーカサス 4』の試みを中心に」

No. 84 『計算可能一般均衡 (CGE) モデル作成マニュアル: ウズベキスタン CGE モデルを中心として』 (執筆者 中村靖)

No. 85 『Русско-китайские отношения в Центральной Азии』 (執筆者 シン・グァンチェン)

以上は、いずれも、科研費基盤研究 (A) 「ロシアの世界経済との統合に関する総合的研究」の成果として刊行されました。 このうち、No. 83 は、今年 2 月 2 日にセンターで開催されたポスト・シンポジウム・セミナーでの報告に基づいています。 また、No. 85 は、昨年度のセンター外国人研究員のシンさんによるものですが、ロシア語と中国語の 2 本の論文から成っており、ロシア語のものは、今年のセンター冬期シンポジウムでの報告に基づいています。 冬期シンポジウムについては、そのうちの 6 本の報告に基づく、もう 1 つの『研究報告シリーズ』の刊行が近々予定されています。 [田畑]

 

みせらねあ

◆ 人物往来 ◆

ニュース 89 号以降のセンター訪問者 (道内を除く) は以下の通りです (敬称略)。 [大須賀]

5 月 14 日   B.ルーブル (Blair Ruble)   (ケナン研究所 / 米国)

◆ 研究員消息 ◆

原暉之研究員は 2002 年 4 月 8 日〜 6 月 20 日の間、「日露戦争前後におけるロシア帝国の極東政策」に関する調査研究のためロシアに出張。

松里公孝研究員は 4 月 9〜15 日の間、科学研究費研究「東欧・中央ユーラシアの近代とネイション」に関する民族研究学会年次大会での研究発表のためアメリカ合衆国に出張。

家田修研究員は 4 月 25 日〜 5 月 7 日の間、科学研究費研究「東欧の地域社会形成と拡大EUの相互的影響に関する研究」に関する成果発表及び研究学術交流のため英国に出張。 また、5 月 31 日〜 6 月 7 日の間、同科学研究費研究に関する調査及び意見交換のため英国に出張。

岩下明裕研究員は 5 月 12 〜 26 日及び 6 月 13 〜 30 日の間、科学研究費研究「ポスト冷戦時代の中露関係と東北アジア:多様化する国境地域協力」に関する調査及び資料収集のため中国、ロシアに出張。

林忠行研究員は 5 月 24 日〜 6 月 9 日の間、科学研究費研究「東欧の地域社会形成と拡大EUの相互的影響に関する研究」に関する資料収集のためハンガリー、チェコに出張。

村上隆研究員は 6 月 19 日〜 7 月 10 日の間、科学研究費研究「オホーツク海の流出油防除対策の総合的研究」に関する研究打ち合わせのためロシアに出張。 [畑]

 


 

 

エッセイ:
岩下明裕 わが愛しのモスコーフスキー p.5
家田修 COE 在外研究報告: 英国オックスフォード大学
セント・アントニー校滞在記 (1)
p.9

2002 年 7 月 10 日発行
編集責任大須賀みか
編集協力原  暉之
発行者家田  修
発行所 北海道大学スラブ研究センター
060-0809  札幌市北区北 9 条西 7 丁目
Tel. 011-706-3156, 706-2388
Fax. 011-706-4952
インターネットホームページ:
http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/

スラブ研究センターニュース No.90 目次