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長縄宣博教授が第8回三島海雲学術賞を受賞

  スラブ・ユーラシア研究センターの長縄宣博教授が、第8回三島海雲学術賞を受賞しました。同賞の人文科学部門は、日本をのぞくアジア地域の歴史を中心とする人文科学に関する研究で単著の学術書を出版した45歳未満の研究者に対して授与されるもので、長縄氏は博士論文をもとにした著書『イスラームのロシア:帝国・宗教・公共圏 1905-1917』(名古屋大学出版会、2017年)によりこの賞を受賞しました。同書に関しては、ロシア帝政末期のヴォルガ・ウラル地域におけるムスリム社会の変容、特にロシアの近代化の過程において形成された「ムスリム公共圏」について詳細な検討を行い、この地域におけるムスリム共同体の形成と発展に関して、従来の帝国対ムスリム社会というステレオタイプ的な見方とは異なる新たな視点を提起したことが評価されました。同書は帝政ロシアを主たる対象とした研究ではありますが、この賞を受賞したことで、アジアの歴史研究としても秀逸な研究であることが認められたかと思います。氏の研究の、今後のさらなる発展を期待いたします。

 【仙石】 
受賞についてのプレスリリースはこちら  

 

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