CONTENTS

TOPICS

GCOE事後評価で最高評価を得る

 グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成:スラブ・ユーラシアと世界」(2009~2013年度,拠点リーダー岩下明裕)の事後評価結果が公表されました。以下の通り,4段階で最高の評価となっているだけでなく,コメントのなかでも評価できる点ばかりが列挙されています。拠点リーダーをはじめとする関係者の皆さんの努力に謝意を表したいと思います。

スラブ・ユーラシア研究センター・センター長 田畑伸一郎

(総括評価)

 設定された目的は十分達成された。

(コメント)

本プログラムは、北海道という地の利を生かして「境界研究」という新たな研究分野を創生し、国境などの実態的な境界の研究のみならず、学術領域の境界を越えるという意味で領域開拓を担いつつ、拠点形成を試みたユニークな取組である。 大学の将来構想と組織的な支援については、本プログラムは北海道大学の掲げる4つの基本理念に即したものであり、当該研究に対する助教の配置、国際会議や学術誌刊行への助成など、人的および資金面での重点的配分が積極的に行われており、組織的な支援が明示的になされていると評価できる。

拠点形成全体については、恒常的な国際会議の主催や英文雑誌の刊行による国際的な発信、地方自治体との連携等を通じて、国内外の関係諸機関とのネットワークのもとで、新しい研究領域の拠点が形成されたと評価できる。

人材育成面については、国際会議や学術誌刊行への参画を通じて、若手研究者の実践力を高め、多様な研究機関に就職させることに成功しており、また実務者との連携を果たす境界地域研究ネットワークJAPAN(JIBSN)を通じて、地方自治体による雇用やインターンシップの受入れなどキャリアパスの創出がなされたと評価できる。

研究活動面については、実態的な境界については特にスラブ・ユーラシア地域や東アジア地域の境界事象の重要性を喚起し、国際的な研究成果の発信がなされたと評価できる。また、学術領域の境界を越える境界研究についても意欲的に取り組まれ、今後の更なる発展が期待される。

今後の展望については、平成25年度にスラブ研究センター(平成26年4月からスラブ・ユーラシア研究センターへ改称)を中核として設置された境界研究ユニット(UBRJ)が本プログラムの後継機能を担っており、また、北大フロンティア基金において境界研究を費目とするファンドが作られるなど、本プログラム終了後も拠点形成の成果が継承され発展していくことが大いに期待される。

 

 

ページの先頭へ