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【大学院共通授業科目】 (集中講義)

「比較の中のスラブ諸国の政治」

日  時: 2017年1月31日(火)、2月1日(水)、2日(木)  ←開講は中止となりました
場  所:スラブ・ユーラシア研究センター4階404(セミナー室1)
趣  旨: 社会主義体制が解体したのちのスラブ・ユーラシア地域の政治については、国際的にも重要な要素を多く抱えているにもかかわらず、日本では選挙の際などに一時的に話題になることはあってもこれに継続的な関心が持たれることがなかった。この授業では社会主義体制が解体した後のこの地域の政治について、地域内における相違、および他の地域との相違を比較しながらその特質を正確に理解できるようにすることを試みる。
成績評価: 授業への出席率、内容の理解度、討論への参加度によって評価する。欠席は減点の理由となる。
問合せ: 仙石(E-mail: m-sengoku<at>slav.hokudai.ac.jp、<at>はアットマークに変換してください)
   
1月31日 (火)  
10:00〜12:30  (2コマ分):仙石学(スラブ・ユーラシア研究センター)
14:00〜16:30  (2コマ分):油本真理(スラブ・ユーラシア研究センター)
   
2月1日(水)  
10:00〜12:30  (2コマ分):仙石学(スラブ・ユーラシア研究センター)
14:30〜17:00  (2コマ分):月村太郎(同志社大学政策学部)
*この日の午後は14:30開始
   
2月2日(木)  
 10:00〜12:30  (2コマ分):宇山智彦(スラブ・ユーラシア研究センター)
14:00〜16:30  (2コマ分):小森宏美(早稲田大学教育・総合科学学術院)

 

 1月31日(火)
 10:00〜12:30 仙石学
講義題目: スラブ・ユーラシア政治総論
要旨: ポスト社会主義圏における政治に関する、総論的・理論的な講義を行う。特に社会主義体制の解体後におけるこの諸国の政治体制および政治制度の「多様化」に焦点を当てて、その現状を説明するとともに、なぜこの諸国が多様化したのかについて、比較および理論的な視点からの検討を行う。
参考文献: 仙石学・林忠行編『ポスト社会主義期の政治と経済―旧ソ連・中東欧の比較』北海道大学出版会、2011年。
村上勇介・仙石学編『ネオリベラリズムの実践現場―中東欧・ロシアとラテンアメリカ(地域研究のフロンティア2)』京都大学学術出版会、2013年。
 14:00〜16:30 油本真理
講義題目: 選挙権威主義体制の安定性と不安定性―ロシアの事例
要旨:  ロシアでは、選挙は定期的に行われているが、実質的には与党が圧倒的な優位に立ち、野党が有意味な役割を果たしにくい政治状況―様々な用語があるが、本講義ではさしあたり「選挙権威主義(Electoral Authoritarianism)」と呼ぶ―が現れている。本講義ではまず、ロシアにおける選挙権威主義体制の成立過程について触れた上で、それがどのように機能しているのか、そして政権が政治状況の不安定化の可能性にいかにして対処しているのかという点について、いくつかの事例を参照しながら検討する。この視角は、ロシア政治の今後を占う上で重要な意味を持つのみならず、同様に選挙権威主義と呼ばれる国々の政治状況をよりよく理解することを可能にする。
参考文献: 油本真理『現代ロシアの政治変容と地方:「与党の不在」から圧倒的一党優位へ』東京大学出版会、2015年。

 

 2月1日(水)
 10:00〜12:30 仙石学
講義題目: 中東欧諸国の変容:EU指向からEU離れへ?
要旨: 中東欧諸国はEU加盟に向けて急速な制度改革を進め、2004年にはEU加盟を実現させるに至った。だがEU加盟はサクセス・ストーリーのエンディングとはならず、実際には中東欧諸国はEUに加盟したのちも経済危機や難民問題などさまざまな問題への対処を迫られることとなった。そのような中で2010年にはハンガリーにおいてポピュリスト的な政権が成立してEUとの間で軋轢を生じるようになり、またドイツと連携してEUとの協力を進めてきたポーランドでも2015年にはやはりポピュリスト的な政権が成立するにいたる。この講義では近年の中東欧諸国の変容について、主としてヴィシェグラード諸国に焦点を当てて議論をしていく。
参考文献: 仙石学「動揺するヨーロッパ―中東欧諸国はどこに活路を求めるのか?」村上勇介・帯谷知可編『融解と再創造の世界秩序』青弓社、2016年。
仙石学「ポーランド政治の変容―リベラルからポピュリズムへ?」『西南学院大学法学論集』49巻2・3号、2016年予定(出版が講義に間に合わない可能性がある。その場合はコピーを配布する)。
 14:30〜17:00 月村太郎
講義題目: バルカン地域と「大国」の関係における歴史的変遷とその影響
要旨: バルカン地域は複数の「大国」から常に影響を受けてきた。かつてはオスマン帝国、ハプスブルク帝国、ロシア帝国であり、現在はEUやロシアである。「文明の十字路」やバルカン化といった正負のイメージが生まれたのも、そうした国際関係の歴史と無縁ではない。この講義では、バルカン地域の歴史を概説した後に、冷戦後のバルカン諸国間の政治動向の比較、バルカン地域と他の旧東欧・ソ連地域との比較に留意しつつ、バルカン諸国の国際関係と内政の現状を説明する。
参考文献: 月村太郎「旧ユーゴ連邦の後継諸国」馬場康雄・平島健司編『ヨーロッパ政治ハンドブック【第2版】』東京大学出版会、2010年。
藤島亮「ルーマニア・ブルガリア」網谷龍介・伊藤武・成廣孝編『ヨーロッパのデモクラシー【改訂第2版】』ナカニシヤ出版、2014年。

 

 2月2日(木)
 10:00〜12:30 宇山智彦
講義題目: 進化する権威主義:歴史的・世界的文脈から考える中央アジア政治
要旨: ソ連崩壊当時、世界から民主化を期待された旧ソ連諸国は、その後四半世紀の間、権威主義体制を確立させるか、民主化と権威主義への揺り戻しを繰り返すかという状態である。個人に権力が集中した体制は支配者の老齢化や死によって崩れるという通念に反し、旧ソ連諸国では、時と共に権威主義的な支配がより巧妙に進化し、大統領の交代を経ても継続している例が少なくない。近年、権威主義の進化・拡散という問題は、中国の影響力増大や、欧米・日本での自由民主主義懐疑論の台頭によって、世界的に深刻になりつつある。本講義では、中央アジア諸国を例に、権威主義体制の確立と進化の理由を、ソ連の遺産と現代世界の変化という2つの側面から考察する。
参考文献: 宇山智彦「権威主義体制論の新展開に向けて:旧ソ連地域研究からの視角」日本比較政治学会編『体制転換/非転換の比較政治』ミネルヴァ書房、2014年、1-25頁。
Henry Hale, “25 Years after the USSR: What’s Gone Wrong?” Journal of Democracy 27, no. 3 (2016), pp. 24-35.
岩ア一郎、宇山智彦、小松久男編『現代中央アジア論:変貌する政治・経済の深層』日本評論社、2004年。
 14:00〜16:30 小森宏美
講義題目: バルト三国の政治:国際・国内政治の結節点としての歴史政策
要旨: バルト三国の政治において、歴史認識と記憶をめぐる対立と交渉が重要な位置を占めていることは疑いない。それは、マイノリティの社会統合、隣国ロシアとの関係、そしてヨーロッパにおける自らの位置づけが絡み合って作用することに加え、個人と社会の記憶の間にもずれがありうるからである。本講義では、特にエストニアとラトヴィアを中心に、教育も含めた広義の歴史政策について比較し、そこから見えてくるものについて検討する。
参考文献: 『ロシア・ユーラシアの経済と社会《特集》中東欧、ロシアの歴史・記憶政治』ユーラシア研究所、2016年6月号。
橋本伸也『記憶の政治ーヨーロッパの歴史認識紛争』岩波書店、2016年。

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